デジタル技術と郵便局ネットワークを活用したスマート水道検針実証事業の開始セレモニー＝1日午前、青森市役所本庁舎

　冬期間の積雪が障壁となっている水道検針業務の省力化や効率化のため、総務省は1日、無線通信機を搭載した郵便局車両で検針データを自動収集する実証事業を青森市で始めた。デジタル技術と郵便局ネットワークを活用し、地域課題の解決を目指す取り組み。市役所本庁舎で開始セレモニーが行われた。 　同市では積雪で検針できない場合、直近の実績などによる見積もり水量で一度料金を徴収し、後日、検針できた月以降に料金の過不足を調整する仕組み。今回のようなスマート検針を将来的に導入した場合、正確な検針データ取得や省人化につながる。 　実証事業に当たり、対象エリア（幸畑、大野、桜川各地区の一部）の約200世帯にスマート水道メーターを事前に設置。無線通信機を載せた郵便局のバイク車両が配達作業中に付近を通行すれば、検針データを自動で収集できる。 　セレモニーでは、総務省東北総合通信局の藤田和重局長が主催者あいさつをし「検針員の担い手不足などさまざまな課題の解決につながるような成果が得られ、さらにその先のサービス実装や他地域への横展開に生かされれば」と強調。西秀記市長と日本郵便東北支社の小野木喜惠子支社長もあいさつし、事業開始のテープカットを行った。 　実証事業は今月31日までと、降雪期の来年1月15日～2月28日の2段階で実施する。