お年玉の額はどうやって決めるべきでしょうか? 少ないと思われないか心配です…
毎年、お正月が近づくと話題になる“お年玉”。「相場はどのくらい?」「どうやって決めるの?」という質問をよく聞かれます。お年玉について悩んだら、ちょっと考え方を変えてみるのもいいかもしれません。
どんなに考え抜いても満足してもらえない
さまざまな統計で「お年玉は1人あたり平均○○円」などと結果が示されます。筆者はこのような情報を見てもあまり参考にならないことが多いと感じます。なぜなら、お年玉をあげる相手の年齢によって、またあげる私たちの家計状況によって、あげる相手の人数によって違いますから、一つとして同じ家庭はないでしょう。 また、どれほど考え抜いて金額を決めても、子どもたちは比較します。実は、もらう側としては当然の行動なのです。「○○さんからはこんなにもらえた」「それに比べて□□さんからは……」という感想を持つかもしれません。そんなふうに考えると、いくら挙げるべきか迷ってしまいますよね。。
縦比較の理由付きお年玉で、子どもにも家計運営感覚をプレゼント
もらう子どもたちのお金に対する価値観も千差万別ですが、あげる私たち大人の事情もさまざまですから、いっそ「ウチはうち。ほかのウチはほかのウチ」と割り切ってしまってはどうでしょうか。そもそも比較する基準がないのですから、あまり意味のない行動かと思います。 他人と比較するという「横の比較」から、お年玉をあげる子どもや私たちの家計状況を比較対象にして、今はこんな状況だからという縦の比較で決めると、基準が明確なのですっきりします。 あげるときも、お年玉の額の増減に対し、 ●去年よりも学年もあがって勉強も難しくなったが、がんばっている ●前はできなかったお風呂掃除ができるようになった ●ウチは去年引っ越しをしてみんなで新しい家に住めるようになった分、お年玉はみんなで少しずつ我慢 ●去年、旅行に行けなかった分、お年玉で埋め合わせ などといったような説明のほうが、子どもとしても納得感があるかもしれません。 またこのような「子どもが納得できる説明つきお年玉」を恒例行事にして、子どもにも「お金は自然に湧いてくるものではない。やりくりして捻出するもの」ということを学んでもらう機会にしてみてはどうでしょうか。われわれ大人が思っている以上に、こういった「子どもが納得できる理由」は彼らの中で印象に残ることもあるでしょう。