「踊る大捜査線」柳葉敏郎、室井慎次の再演を2度断っていた 亀山Pが明かす12年ぶり再始動の裏側
社会現象を巻き起こした「踊るプロジェクト」が12年ぶりに再始動し、新作映画『室井慎次 敗れざる者』『室井慎次 生き続ける者』が連続公開される。シリーズの仕掛け人である監督の本広克行、脚本の君塚良一、プロデューサーの亀山千広が28日、『踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間』の地上波放送にあわせて、Xスペースにてコメンタリー生配信「喋る大捜査線2024」を実施し、「踊るプロジェクト」再始動の裏側を語った。 【動画】「踊る」12年ぶり再始動!『室井慎次 敗れざる者/生き続ける者』予告編 1997年に連続ドラマが放送された「踊る大捜査線」は、警視庁湾岸署を舞台に、異色の刑事・青島俊作(織田裕二)と本庁のキャリア組である室井慎次(柳葉敏郎)の友情や、警察内部の人間模様を濃密に描いた作品。『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』(2012)以来となる新作は、27年前に交わした青島との“ある約束”を果たせなかった室井が主人公となり、警察を辞め、故郷・秋田県でのどかな生活を送る室井に、再び事件の影が忍び寄る。
室井慎次といえば、黒のロングコートを着こなし、眉間にしわを寄せながら捜査の行方を見守る姿が印象的だ。亀山Pは「変な話、(柳葉さんが)あのコートを着ちゃうと、僕でさえ近づけない。別人になっちゃうんです」と切り出し、「柳葉さんと室井は全くの別人格で、(役に)入ってしまったらそこから抜け出せない。だから今回、2度ばかし(室井を再び演じることは)やれないと断られていたんです」と打ち明ける。
亀山P曰く、プロジェクト再始動に対して、柳葉から「室井をやるにあたっては準備が必要だし、すぐに答えは出せない」と言われていたという。「とりあえず、君塚さんと作り上げたプロットを送るので、読んでみてくださいとお伝えして。読んだ上で会った時に『本気でやるの?』と言われて、その時もいい返事はもらえなかったです」
「後で(柳葉に)聞いたら、室井をやるというのは、自分の中である意味で払拭しなきゃいけない、超えなきゃいけない役であり、大事にしなきゃいけない役であるというせめぎ合いだったらしいです。そして、3回目に会った時にようやくやる気が出て、そこから一気にうまくいきました」と柳葉とのやり取りを振り返った。