米最高裁、量刑差し止め認めず トランプ氏に10日宣告へ 口止め料事件
【ニューヨーク時事】米連邦最高裁は9日、トランプ次期大統領の不倫口止め料不正処理事件を巡り、量刑の言い渡しを差し止めるよう求めたトランプ氏側の訴えを退けた。 これにより、米大統領経験者として初めて有罪評決を受けたトランプ氏が10日、量刑の宣告を受ける見通しとなった。 量刑言い渡しはニューヨーク州地裁で行われる。トランプ氏はオンラインで出廷するとみられる。 州地裁は既にトランプ氏に対して刑罰を科さない意向を示しているが、20日に大統領就任を控えたトランプ氏は地裁での有罪の確定を回避しようと模索。連邦最高裁のほか、州最高裁にも差し止めを要請していたが、9日に却下された。 連邦最高裁は9日の決定で、トランプ氏がオンライン出廷を認められた上、刑罰も科されない見込みであることから「量刑の言い渡しが次期大統領としての職責に与える負担は比較的軽微だ」と指摘した。最高裁判事9人のうち4人はトランプ氏の訴えを支持しており、僅差での差し止め却下となった。 一貫して無実を主張するトランプ氏は決定を受け「(量刑宣告後に)控訴する。正義が勝つと確信している」とSNSに投稿した。トランプ氏は2016年大統領選直前に不倫相手に支払った口止め料を不正に処理したとして州法違反の罪で起訴され、陪審が昨年5月、有罪を認定した。