アップル、AI機能のEU導入を見送り-デジタル市場法に懸念
(ブルームバーグ): 米アップルは欧州連合(EU)域内の消費者に対し、一連の新たな技術の提供を見送る方針だ。EUの規制がもたらす懸念が理由だとしている。
同社は21日、デジタル市場法(DMA)によって製品やサービスのセキュリティーのダウングレードが余儀なくされる恐れがあるとして、人工知能(AI)機能の「アップルインテリジェンス」などについてはEU圏内で今年リリースしない方針だと明らかにした。
アップルは発表文で「DMAの相互運用性要件が、ユーザーのプライバシーとデータセキュリティーを危険にさらす形で当社製品の完全性を損なわせる恐れがあることを懸念している」と説明した。
DMAの下、アップルはアプリストアでの競争を阻害しているとしてEU規制当局から正式な警告を受ける見通し。同社のアプリストアでの慣行を巡っては、EU当局が今年に入って18億ユーロ(現在の為替レートで約3100億円)の制裁金を科した。
アップルのAI機能への取り組みは広く注目を集め、今年の世界開発者会議(WWDC)では「アップルインテリジェンス」が発表の目玉となっていた。
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原題:Apple Won’t Roll Out AI Tech In EU Market Over DMA Concerns(抜粋)
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Samuel Stolton, Mark Gurman