【MLB】ツインズ・キリロフが26歳で現役引退を表明 かつてのトップ・プロスペクトも故障には勝てず
日本時間11月1日、ツインズのアレックス・キリロフが26歳の若さで現役引退を表明した。かつてはトップ・プロスペクトとして大きな期待を背負い、2020年のワイルドカード・シリーズでメジャーデビューを果たしたキリロフだったが、4年間のメジャー生活はとにかく故障に悩まされ続けた。「僕は今、とても穏やかな気持ちです」とキリロフ。「人生は難しい。もし数年前にこのような決断をする日が来ると言われても、僕はそれを信じなかったでしょう。野球を離れるのは寂しいけれど、この決断にはそれ以上の理由があります」と語った。 2024年ポストシーズンの日程・結果一覧 米公式サイト「MLB.com」のプロスペクト・ランキングで全体9位にランクインするほどの有望株だったキリロフは、ロイス・ルイス、トレバー・ラーナックとともにツインズ打線の将来を担う選手として期待されていた。マイナー通算打率.324という数字が示すように、その才能に疑いの余地はなかったものの、メジャー4年間で100試合以上に出場したシーズンは1度もなし。キャリアを終える最大の理由となった背中(腰)の故障など、とにかく故障に悩まされ、満足のいくプレーをすることができなかった。 2021年は右手首を故障。2022年も引き続き右手首の不調に悩まされ、2023年には右肩を痛めた。今季は背中(腰)の不調を抱えたままでのプレーを強いられ、57試合で打率.201、5本塁打、20打点、OPS.654という自己最悪のシーズンに。診断結果は「脊椎すべり症」で、簡単に言えば「腰椎がずれることによって神経が圧迫され、痛みなどの症状が出る」というものだ。完治にはかなりの時間を要することがわかり、キリロフは現役引退を決断した。 キリロフは自身のキャリアを振り返り、「野球は毎年、僕にとって今この瞬間まで人生そのものだった。旅をして、プレーをする。次のステップ、次のチャプターがどんなものになるか、まだ全くわからない」とコメント。しかし、「自分の身体を野球から解放し、リセットできるときだと感じている。希望の光が見えているよ」と語り、しっかりと前を向いた。