アメリカを色濃く感じる「ファティーグ4ポケットパンツ」に象徴される「GUNG HO(ガンホー)」の“6つのコンセプト”とは
「まずMade in USAのFATIGUE 4 POCKET PANTSには、定番と呼ばれる2つのシルエットがあります。もっともスタンダードなストレートの『ORIGINAL(オリジナル)』と、裾にかけてのテーパードが強めに入った『TAPER-FIT(テーパー フィット)』タイプです。 この2つのシルエットは仕様も含めてずっと変わっていません。印象的なフロントの2つのポケットや、フラップのついたヒップポケットなど、軍用のワークパンツとしての基本型は変わることなく現代まで引き継がれています。
そしてこのパンツに使われるバックサテンという生地もまた、Made in USAのものをずっと使い続け、変わらない良さや安心感といったものを感じてもらえると思います。
GUNG HOはブランドネームの種類もいろいろとあるのですが、みなさんがよく見たことがあるのはこのパンツについた紫のブランドネームではないでしょうか。 このFATIGUE 4 POCKET PANTSはよく『ベイカーパンツ』とも言われることがあり、これは諸説あるのですが、軍用作業服として作られたFATIGUE 4 POCKET PANTSが民間に広まって、パン屋さんが穿いていたことが広く伝わり、ベイカーパンツと呼ばれるようになったと言われています。
実際にアメリカでもベイカーパンツの呼び名は使いますので、どちらで呼んでいただいてもよいかと思います。アメリカ生産のルーツを大切にし、変わらず作り続けているのがこのMade in USAのラインです」
GUNG HOの“6つのコンセプト”
GUNG HOはブランド誕生からまもない1990年代にアメリカで大きなブームとなる。その波はタイムラグなく日本のミリタリースタイルのブームにも取り入れられ、アメリカ、日本を中心に広く知られていくことになる。そんなGUNG HOには“6つのコンセプト”があるという。それについて再び笹井さんにお話しいただいた。 「先ほど見ていただいたFATIGUE 4 POCKET PANTSはもちろん、すべてのアイテムにあてはまるコンセプトになるのですが、 『COMFORT(快適性)』 太すぎず細すぎずの絶妙なシルエットで、穿きやすく動きやすい。 『STYLE(洗練)』 クラシカルな印象は残しつつもデザイン性に富んだアイテムが多数。 『DURABILITY(耐久性)』 アメリカ軍が戦闘服やパラシュートなどの生地の耐久性を高めるために開発した繊維技術で、太い糸、または複数に撚った糸を格子状に織り込んで作られている素材を使用。破れ防止、裂け防止の機能を持つ。 『QUALITY(上質)』 足を通したときのスムーズな穿き心地、生地全体にムラ感があり、洗い加工を施した風合い豊かな仕上がりが特徴。 『LONG WEARING(長持ち)』 バックサテンと呼ばれる軍物特有の素材を使用し、サテン生地のツヤのある面を表裏逆に使用。穿き込み、洗濯を重ねることで、サテン特有の光沢が抑えられ、経年変化を楽しめる。 『EASY CARE(イージーケア)』 通常の洗濯乾燥機の利用が可能。