トランプ氏「口止め料」刑事裁判、29日から陪審員の評議開始
(ブルームバーグ): トランプ前米大統領が不倫口止め料を不正に処理したとして罪に問われている刑事裁判は、ニューヨーク州の裁判所で28日に最終弁論が行われ、陪審員が有罪か無罪かを判断する評議が29日から始まる。
28日午後8時(日本時間29日午前9時)まで6時間に及んだ最終弁論で、検察は陪審員に対し、トランプ氏が不倫の口止め料を支払い、業務記録を改ざんすることで2016年の米大統領選に影響を与えようとしたことを示す「山ほどの証拠」を考慮するよう促した。
一方、11月の大統領選で共和党候補指名を確実にしたトランプ氏は不正行為を否定しており、同氏の弁護士トッド・ブランシェ氏は、記録が虚偽であることや選挙に影響を与える意図が前大統領にあったことを検察は証明できていないと主張した。
米大統領経験者として初めて刑事責任を問われたトランプ氏はこのほか、20年大統領選結果を覆そうとしたとして罪に問われている2件と、機密文書を不適切に取り扱ったとされる問題の1件でも刑事裁判を抱えているが、これら3件の公判スケジュールは組まれていない。
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原題:Trump Prosecutor Urges Conviction Over Hush-Money Plot, Cover Up(抜粋)
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David Voreacos, Patricia Hurtado, Hadriana Lowenkron