『光る君へ』音楽担当・冬野ユミ「150曲以上作った」 “浮かばれない曲”集めたコンサートを「いずれ…」
「大河ドラマ『光る君へ』コンサート~沼ル音楽会~」が9日、東京オペラシティ コンサートホールにて開催された。 【写真】茶髪&紫ドレス姿の吉高由里子ほか(全17枚)
『光る君へ』の名シーンを音楽とともに振り返るコンサート。本作の音楽を手掛ける作曲家・冬野ユミ氏が監督を務め、東京フィルハーモニー交響楽団、豪華ミュージシャンによって、テーマ曲をはじめ、物語を彩ってきた劇伴が披露され、スクリーンには名シーンが映し出された。アンコール曲を含め26曲。約1600人の観客を平安の世界へと誘った。 冬野氏は、パイプオルガンで自ら演奏も披露。そして、「もう150曲以上『光る君へ』の音楽を作っていまして」と話すと会場から大きな拍手が起こり、続けて冬野氏は「今回のコンサートで150曲から選ぶのが本当につらくて、ドラマあっての劇伴なので、ドラマの中で多く使われた曲とか、名場面で流れた曲を主に選んでみました」と選曲の苦悩を明かした。 さらに、「ドラマの中でも、150曲の中で本当にちょっとしか、一瞬、最初のメロディーがちょっと流れたという曲もあるので、浮かばれない曲たちを集めた、浮かばれないコンサートをいずれやってみようかなと思うんですけど」と話し、「今日はベストメンバーを集めた感じです」と伝えた。 コンサートには、主人公・紫式部(まひろ)役の吉高由里子、赤染衛門役の凰稀かなめ、チーフ演出の中島由貴氏も登壇。吉高は、好きな曲を聞かれると「1つは選べない。冬野さんの音楽の力はものすごいパワーがあって、その場面を盛り上げてくださるので。自分の作品を見ながらギューってなることはあんまりないんですけど、音楽の心に入っていき方がすごいなと。グッとつかまれますね」と本作の音楽の力を語った。 そして、客席で生演奏をたっぷりと堪能した吉高は「いや~もう沼りました! 楽しい気持ちになったり、悲しい気持ちになったり、うれしい気持ちになったり、寂しくもなったり、目に見えない形のないものに恋してしまっているかのような、これ以上私をもてあそばないでください」と音楽に心を揺れ動かされた様子で、「すごく幸せです」と笑顔を見せた。 中島氏は「昨日最終回の編集が終わりました。編集は終わったんですけど、これから音楽を入れたりという作業がまだまだ残っています」と報告。冬野氏は「明日(最終回の)音楽打ち合わせがあるんです。音楽録音が来週に控えているんですけど、まだ1曲もできていないという恐ろしい状況」と打ち明け、「3日ぐらいで何曲も……頑張ります!」と話していた。 (C)NHK