能登伝統「キリコ祭り」、開催危ぶまれたが…みこし制作者「祭りは魂や」
みこしの制作を35年以上手がけてきた建築業小又秀夫さん(80)は、「開催は賛否あったが、祭りを機に前を向ける人はおる。あばれ祭は宇出津の魂や」と意気込む。
ただ、キリコは宇出津地区36町会がそれぞれ出すのが通例だが、担ぎ手が地震で減少、4町会が参加を断念した。参加を決めたが、担ぎ手が足りるか当日まで不透明な町会もある。
祭礼委は、今回を「住民のための祭り」と位置づけた。復興工事が続く同地区では、宿泊施設や駐車場が確保できず、観光客を迎えるのは困難なためだ。
祭礼委の新谷俊英委員長(70)は「復興への道のりはまだまだ遠いが、祭りがその象徴となるよう全力で盛り上げたい」と訴える。