当選が確実となり、花束を受け取る和歌山2区の世耕弘成氏＝27日午後8時7分、和歌山県田辺市（彦野公太朗撮影）

第50回衆院選（２７日投開票）〝仁義なき戦い〟として注目を集めた和歌山2区（県北部の橋本市、県中の御坊市、県南部の田辺市や新宮市など）は、自民党を離党した無所属新人、世耕弘成氏（61）が自民党の新人、二階伸康氏らを抑えて当選した。 【写真】立憲民主党の野田佳彦代表。石破自民をプロレス技のチョップで攻めるポーズ 開票速報が始まるとすぐにテレビで当確の速報が出た。事務所内は大歓声で、直後に世耕氏が車で乗りつけると「世耕！」コールに包まれた。 「8時当確。自分でも驚くくらい。テレビでは菅元総理の次。派閥の裏金の問題で安倍派の幹部の1人として責任をとって黙って離党した私に対して、もう1回がんばれと言っていただいた。一方で自公過半数割れもある厳しい状況。旧安倍派が原因を作ったことを真摯に反省しなければならない」 二階陣営に対しては「選挙が終わったらノーサイド。出来る限り融和に努めていきたい」とし、「新しい舞台とはいえ、参議院で26年。そういう意味で私は即戦力。衰退が止まらない地方のためにプラスになる政策をしっかりやっていきたいし、政治と金の問題の透明化に取り組んでいきたい」と誓った。 参院議員を5期務め、経済産業相や党参院幹事長を歴任した世耕氏は、自民の派閥パーティー収入不記載事件の責任を問われ、党から離党勧告を受けて離党届を提出。無所属で衆院にくら替え出馬した。 二階伸康氏は、旧二階派の派閥パーティー収入不記載事件の責任を取って引退した二階俊博元幹事長の三男。自民和歌山県連は伸康氏の公認を申請し、党本部も公認を出して、石破茂首相（党総裁）らが応援に入っていた。