渾身の吉本ギャグは無視→PKは大失敗、スター軍団を率いた狩野新監督「大変でしたよもう、地獄です(笑)」【Fリーグオールスターゲーム】
3月19日、墨田区総合体育館で行われた『Fリーグオールスターゲーム2024 TOKYO ~Fun For Fan Futsal Festa~』。投票で選ばれた32名の選手は「FリーグEAST」と「FリーグWEST」の2チームに分かれて戦い、最終スコアは3-3に。PK戦でも決着はつかず、試合は引き分けに終わった。 総数28枚!写真で振り返るFリーグオールスターゲーム FリーグWESTの指揮を執ったバサジィ大分・狩野新監督は、7年前のオールスターゲームでは選手として、今回は監督としての出場となった。選手時代からお祭り男であり、ムードメーカーでもあった狩野監督は、このフットサルの祭典の最後、一番“おいしいところ”で場内を沸かせてみせた。 3-3で引き分けた40分を終えると、場内からは「アンコール」の合唱が起こり、急遽、PKでの決着に。しかし、4人が蹴り終わって3人が成功して迎えた5人目、選手に後押しされる形でキッカーを託されたのが狩野監督だ。おもむろにジャケットを脱いで気合を入れると思いきや、それをまた着る……吉本新喜劇の鉄板ネタを披露したにも関わらず、誰にもツッコミされないハプニングもありながら、思い切り放ったシュートはまさかのポスト。直後、FリーグEASTも小宮山友祐監督がキッカーを務め、同じく“ガチシュート”を外すというまさかの結末で、勝負はドロー決着となったが、最後はスタンドの笑いを誘ってお祭りらしい幕引きとなった。 スター軍団を率いる大役を務めた狩野監督に試合後、話を聞いた。
俺がボケて主役になったらアカン
──オールスターゲーム、おつかれさまでした。最後のPKはすごく盛り上がりましたね。 いやでも、あれは(自分が蹴ることは)拒否していたんですよ。監督が主役ではないですから。だけど、選手が「新さんいけ!」って。それ言われたらいくしかないじゃないですか(笑)。 ──それであの、吉本新喜劇の鉄板ネタを……。 そう、そうなんですけど誰も突っ込まなくて(苦笑)。 ──ジャケットを脱いでもう一回着ているのに、ただ着直しただけみたいに。 そうそう(笑)。 ──シュールでしたね(苦笑)。 ほんとですよ。でも、永井(義文)とかは大阪の人だからやっぱり気がついてくれていて。「早くツッコミしろ」って(金澤)空とかに言ってたらしいんですよ。でも、そんな俺がボケて主役になったらアカンからね。我々、監督にもキャラ設定がありますから。でも、あんだけ監督がイジられる感じだったらもう誰も言うこと聞いてくれないですよ(笑)。 でも、最後なんか良かったですね(笑)。 ──監督同士で、よくあんなオチをつけましたよね。 (小宮山)友祐さん、全力でいったから。全力で打って外したからおもしろかった。俺もそうですけど、思い切り打ちにいったじゃないですか。本気だったから。 ──出場メンバーは決めていたんですか?最後、同点でパワープレーはしなかったですね。 うちは、セットで決めていましたからね。怪我をしている選手もいましたし、みんなを出してあげたいというのがあってパワープレーはやらないで、それでも勝負をかけにいきました。日本代表セットでね。空とかはスイッチが入って、逆に(上村)充哉に削られるというね。でもああいうのも良かったと思います。今となっては。もちろん、ファウルは良くないですけど、わざとやっているわけではないですから選手も。涙あり、笑ありというオールスターになりましたね。 ──スター軍団をまとめるのも大変ですよね。 大変でしたよもう、地獄ですよ(笑)。 ──どんな話をしていたんですか? 最初のマインドセットですね。どんなマインドでこの試合に臨むのかというところです。楽しむだけでいいのか、本気でやるのか。そのボーダーラインをそろえないといけない。だから「楽しむけど、本気でやろう」と。勝負事なので勝ちにいこうという話をしていました。 ──その基準があった上で、お客さんに楽しんでもらう。 そうです。個人の特徴を生かす意味で、クワトロ(4-0)と3-1という、戦術を少しだけ入れました。最初、選手たちはガチじゃんと思ったかもしれないですけど、こちらの入り方としては悪くはありませんでした。戦術については、もうピッチに入ってからはフリーで、選手たちに任せました。 ──おもしろかったです。大役お疲れ様でした。 はい、大変でした。早く帰って寝たいです(笑)。