将来年金がいくらもらえるか分からないのですが、平均して10万円くらいもらえるのでしょうか?
受け取れる年金額の計算方法
老齢基礎年金の受給額については、令和6年度の満額は月額6万8000円です。 一方、老齢厚生年金の受給額は、厚生年金保険に加入していたときの収入により変動します。報酬比例部分と呼ばれる年金を計算する際の基礎部分が受け取れる金額の目安です。 厚生年金保険に平成15年4月以降に加入していた場合、報酬比例部分は「平均標準報酬額×1000分の5.481×加入月数」で求められます。平均標準報酬額とは月収と賞与などの総額から算出される金額のことです。 そこで、計算式を基に、もし毎月最低でも月額10万円の年金を受け取りたい場合の月収を求めてみましょう。条件は以下の通りとします。 ●老齢基礎年金は令和6年度の金額で、保険料は全額納めている ●報酬比例部分を受け取れる年金額とする ●厚生年金保険の加入期間は22~60歳の38年間 まず、10万円から老齢基礎年金の金額を引くと、老齢厚生年金では残りの3万2000円、年間38万4000円を受け取る必要があります。 報酬比例部分の式に当てはめると「平均標準報酬額×1000分の5.481×456ヶ月(38年)=38万4000円」です。計算すると、平均標準報酬額は約15万3641円なので、年金を最低でも月額10万円受け取るための月収目安は約15万3641円の計算になります。
50代の約6割が受け取れる年金額を知らない
今回参照したアンケート調査によると、50代の6割近くの方は自身の年金受給額を知らない結果でした。年金受給額を確認できるサービスの利用や、年金受給開始時期を決めている方の割合もあまり多くはありません。 また、年金の平均受給額は、令和4年度の時点で老齢厚生年金と老齢基礎年金を合わせて14万4982円です。10万円よりも多く受け取っている方が少なからずいることになります。 なお、もし将来最低でも10万円以上年金を受け取りたい場合は、厚生年金保険に加入しており、月収が約15万円強あればよい計算です。計算方法も日本年金機構から公開されていますが、ある程度受け取れる年金額を把握したいときはねんきんネットなども活用しましょう。 出典 Ueda Keisho Corp. 年金受給に関するアンケート調査(PR TIMES) 厚生労働省年金局 令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況 II.厚生年金保険(2)給付状況 表6 厚生年金保険(第1号) 受給者平均年金月額の推移 (8ページ)、III.国民年金 (2)給付状況 表20 国民年金 受給者の平均年金月額の推移(19ページ) 日本年金機構 令和6年4月分からの年金額等について 日本年金機構 年金用語集 は行 報酬比例部分 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部