アトレティコ、クラブ記録の公式戦14連勝で首位ターンも…シメオネ監督「今は次戦のことを考えている」
アトレティコ・マドリードを率いるディエゴ・シメオネ監督が、ラ・リーガ第19節オサスナ戦を振り返った。スペインメディア『マルカ』が12日に同監督のコメントを伝えている。 【ハイライト動画】アトレティコが公式戦14連勝達成 試合は序盤の7分、右からの折り返しをフランス代表FWアントワーヌ・グリーズマンが押し込んだものの、ハンドと判定されて得点は認められない。以降もアトレティコ・マドリードが主導権を握り、複数回の決定機を迎えたが、仕留めきれずに前半は終了。それでも、後半立ち上がりの55分、右コーナーキックをショートで繋いだところから、最後はアルゼンチン代表FWフリアン・アルバレスがゴールネットを揺らす。最終的にはこの得点が決勝弾となり、1-0でホームチームが勝利した。 この結果、アトレティコ・マドリードはラ・リーガ8連勝と同時に、クラブ記録を塗り替える公式戦14連勝を達成した。と同時に、勝ち点を「44」に伸ばすことに成功。スーペルコパ・デ・エスパーニャ開催の関係で前倒しで第19節を消化していたレアル・マドリードを抜き去り、単独首位に浮上した。20チーム制のラ・リーガにおいては、首位での前半戦折り返しに成功したことを意味する。 現在、ラ・リーガにおける“冬の王者”は4シーズン連続で最終的なタイトルを手にしていることから、また1歩、4シーズンぶりのリーグタイトルに近づいたという見方もできるが、シメオネ監督に慢心はない。「私は、チームがうまく機能していること、選手たちがプロセスを楽しんでいること、この2つだけを見ている。サッカーだけでなく人生においても大事なことだよ。もちろん、このような好調さは維持しなければならない。だからこそ、目の前の1試合ごとに成長を続けるというモットーから離れてはならない」と語り、ゴールテープを切るまでのプロセスを最重要視していると主張した。 「我々は、目の前の1試合にふさわしい重要性を与えようと、選手たちに話をしてきた。たとえば、私がここで初めてタイトルを手にした2013-14シーズンは、そのような姿勢が決め手になったと感じている。モチベーションの面以外では、選手たちが持っているクオリティを活かし、信じることが大事だ。直近2試合はどれも簡単なものではなかったし、特にオサスナは本当に優れたチームだった。だからこそ、試合に勝つための選択肢をより多く提示する。それがすべてだ」 一方で、前半戦に見せたチームの姿勢を称えることも欠かさない。今夏、アトレティコ・マドリードはアルバレス、イングランド代表MFコナー・ギャラガー、ノルウェー代表FWアレクサンダー・セルロート、スペイン代表DFロビン・ル・ノルマンらの新戦力を続々と補強した上でシーズンをスタートさせた。新戦力の数が増えれば増えるほど、自らのスタイルの落とし込みまでに時間を要するような印象も受けるが、シメオネ監督は選手たちの姿勢が“融合”を助けたと明かしている。 「選手たちは素晴らしい仕事をしてくれていると思う。新しく入ってきた選手が多いシーズンは、既存の選手との融合を図らなければならない。ただし、選手たちには謙虚さがあり、チームを作る上でそう簡単にはいかないことも、どの試合でも困難があることを知っている。そんななかでも、勝つ確率が最も高い状況に近づこうとしていることが素晴らしいんだ」 アトレティコ・マドリードは前半戦を首位で折り返したことで、まずはこの座を維持していくことが目標となる。「どのようにすればこの前半戦の再現をできるか?」と問われたシメオネ監督は、「この質問に対する完璧な答えが用意できたならば、私は私は魔法使い、もしくは空想家と言われてしまう」と返答。改めて強調したのは、「一戦一戦を大事にしなければならない。毎試合が決勝と言うのは大袈裟だが、タイトルの懸かった状況で1回戦を繰り返すという言葉はリスペクトに欠ける。とにかく、再びこんな状況を生み出すべく、努力を重ねるだけだろう」という一戦必勝の精神。14連勝を達成した今も、考えているのは15日に控えたコパ・デル・レイ(スペイン国王杯)ラウンド16のエルチェ戦だという。 「守備的であれ攻撃的であれ、最も大事なことは一試合一試合を大切にすること。自分たちの仕事に集中しているし、今は14連勝のことよりも、エルチェ戦のことを考えている」
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