スーパーボウル出場のペイトリオッツを悩ますトランプ大統領との親密問題
全米の半分以上が視聴すると言われる米プロフットボールNFLの頂点を決めるスーパーボウルが、現地時間5日にヒューストンの NRGスタジアムで、ニューイングランド・ペイトリオッツとアトランタ・ファルコンズの間で争われるが、トランプ大統領の存在が、思わぬ波紋を広げている。トランプ大統領は正式就任するやすぐに難民及びイスラム系7か国の入国禁止の大統領令を発令するなど、その過激な発言や行動に賛否が集まっているが、ペイトリオッツとはクラブハウスに出入りするなど親密度が高く、スーパーボウル前の公式記者会見でも、トランプ大統領に対する質問が集中してチームを困惑させた。 全米の複数メディアがこの問題を報じ、ニューヨークポスト紙は、「ブレイディは、トランプ、グッデル(NFLコミッショナー)に関する質問を何とか避けようとしていた」と、トランプと大統領当選前から友人としての親交が厚かったペイトリオッツのQBのトム・ブレイディの会見の様子を伝えた。 ブレイディとトランプの親交については、2015年12月のニューヨークデイリーニュース紙にブレイディ自身が、トランプと共にゴルフコースをまわったことやトランプを支持していたことを明らかにしている。 しかし、大統領選中にトランプの様々な問題発言が続いた頃から、ブレイディは難しい立場に置かれた。さらにトランプが、自身の女性蔑視発言について「ロッカースポーツで話すようなこと」と釈明したことから、たとえ話に使われた米スポーツ界からも非難の声が上がっていた。 ブレイディは、トランプが大統領選に勝ったときにも、「政治の話はしない」とコメントを避けたが、全米の注目が集まるスーパーボウルの取材では、そうはいかなかった。 同紙の記事によると、この日、トランプとの関係についての質問に対してブレイディは「僕は政治に関することは何も話さない」と、またコメントを避けた。 さらにブレイディは「今は試合に向けて前向きなことだけ集中したい。チームメートやなぜ自分たちがここまで勝ち上がってきたかについて集中したい。これまでみんな長い間、一生懸命に努力してきて、勝ち上がった2チームが最も高いレベルで対戦する。どんなことからもこの試合を奪われたくない」と答えた。