ポルシェ、全世界で31万台を販売。日本では9292台、中国は不景気で大幅減少?
ポルシェAGはこのほど、2024年のグローバル販売台数が31万718台を記録したことを発表した。 中国は景気後退により、3万台を超える大幅減 日本での新規登録台数は過去最高の9292台(前年比16.1%増)。911、タイカン、パナメーラの新型車投入に加え、新型カイエンが寄与 ポルシェは2024年に製品ラインナップを全面的に刷新し、6つのモデルラインのうちパナメーラ、タイカン、911、マカンの4車種を世代交代。全世界の販売台数31万718台は、前年の32万221台から3%減となったものの、世界5地域のうち4地域で成長を遂げ、歴史的な記録を達成した。電動スポーツカーのシェアは22%から27%に増加し、その半数近くがBEVだった。なお、ポルシェ購入者は、自身の希望に応じて標準装備に追加するなど、ますます個性的になっている傾向があるという。 ポルシェは2024年、タイカンに続く2番目のBEVとして新型マカンを発売。ポルシェAGのセールスおよびマーケティング担当取締役であるデトレフ・フォン・プラテン氏はこのように述べている。 「新型マカンの発売によって私達は興奮に包まれました。この数カ月間に1万8000台以上がお客様に納車されたことを特に嬉しく思っています。全体として2024年は、厳しい市場環境の中で非常に堅調であったことが証明されました。私達は自社ブランドに多額の投資をしてきましたが、世界各地域の売上高の内訳が非常に均衡を保っていることを嬉しく思っています」 年初にシンガポールでワールドプレミアされた新型マカンは9月末から順次市場に導入。2024年末までにすでに1万8278台が納車された。EU圏外のほとんどの国では、先代マカンを内燃エンジン搭載モデルとして並行して提供し続けており、6万4517台を納車。2024年には合計8万2795台のマカンが販売された。これは前年比5%減で、その理由としては欧州で内燃エンジンを搭載したマカンの販売が終了したことと、電気自動車モデルの全世界での段階的な導入などが挙げられる。 地域別では、欧州(ドイツを除く)で前年を8%上回る7万5899台、ドイツ国内において11%増の3万5858台を記録。北米は前年比1%増の8万6541台で、再び最大の販売地域となっている。そして中国では5万6887台がカスタマーに納車された(28%減)。この減少は主に当地域で厳しい経済状況が続いていることが原因だがが、それにもかかわらずポルシェは価値に基づく販売アプローチを堅持している。その他海外市場と新興市場は再びプラスに転じて6%の伸びを示し、同地域では合計5万5533台が販売された。 日本における2024年のポルシェ新規登録台数は、過去最高の9292台(前年比16.1%増)を記録。新規登録台数増加の主な要因は、911、タイカン、パナメーラの新型車投入に加え、一昨年にモデルチェンジした新型カイエンが通年寄与したことが挙げられる。 ※数値は日本自動車輸入組合および日本自動車販売協会連合会調べ アイコニックなスポーツカー、911は2024年も引き続き高い人気を誇り、5万941台が納車されて前年比2%の増加を記録した。718ボクスターと718ケイマンは前年比15%増の2万3670台だった。 タイカンは昨年49%減の合計2万836台が納車された。ここでもモデルチェンジがあり、E-モビリティの立ち上がりは概して計画よりもゆっくりと進んでいる。カイエンは2023年にすでに大型改良が施され、2024年にはポルシェの6つのモデルラインのベストセラーに。前年比18%増となる10万2889台がカスタマーの手に渡った。パナメーラは2万9587台で、13%減少した主な理由は中国市場におけるこのモデルラインの需要の減少によるものだ。 2025年を見据え、デトレフ・フォン・プラテン氏は次のように述べている。 「当社史上最も新しい製品ラインナップによって我々の提供する製品はお客様にとって非常に魅力的なものとなっています。同時に、もちろん2025年には経済的および地政学的状況がこれまで以上に厳しいものになると予想されます。とはいえ我々の目標は世界的にブランドをさらに強化して市場の潜在力を引き出すことにあります。今後も価値に基づく販売という当社の原則に忠実であり続けるために、各地域の需要に合わせてこれを実施していきます」
MotorFan編集部
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