【対談】安達祐実が日常生活で感じる“不都合”とは?
世の中に渦巻くありとあらゆる“不都合”な出来事や日常の些細な気づき、気になることなどをテーマに、人気クリエイターのパントビスコがゲストを迎えてゆる~くトークを繰り広げる連載「パントビスコの不都合研究所」。第16回目は、俳優の安達祐実が登場! 【写真】安達祐実とクリエイターのパントビスコが対談 パントビスコ「散々言われていらっしゃると思いますが、私も大好きな『家なき子』をはじめ、たくさんの素晴らしい作品に出演されている安達さんに、まさかこうしてお会いできるなんて。今日まで仕事を頑張ってきてよかったって思います」 安達祐実「そう言っていただけると私もうれしいです。自分が幼い頃に出ていた作品を見ていた方が大人になって、仕事現場でご一緒すると、私もこの仕事が続けられていてよかったなって思います。ありがたいですね」 パントビスコ「芸能生活40年ですもんね」 安達祐実「始めたのが早すぎたもので(笑)」
癒す側が実は癒やされているのかもしれない
パントビスコ「安達さんが出演された映画『MY (K)NIGHT マイ・ナイト』を拝見して、その興奮が冷めないのでまずは映画の話をしてもいいでしょうか?」 安達祐実「はい。どうぞ(笑)」 パントビスコ「正直にお伝えすると、最初は自分が積極的に見ようと思わないジャンルというか、甘いラブロマンスの映画かなと思っていたんです。でも、それがいい意味で裏切られました」 安達祐実「そう言っていただけてうれしいです」 パントビスコ「まず、安達さんの演技に引き込まれまして。というのも、この映画はドキュメンタリーなのかな?と思う瞬間が多々あったんですね。台本にはない素の安達さんが垣間見られたようなシーンがあって『なんだこの映画は!』と」 安達祐実「メガホンを取った中川龍太郎監督はリアルを追求される方で、相手役の刻を演じた吉野北人君に『本番でこれ言ってみて』と伝えて、その時にこちらのリアルなリアクションを狙うという場面がちょこちょこありました」 パントビスコ「やはり、そうでしたか。それがすごく伝わってきました。あと、ストーリーもすごくおもしろかったです。何不自由のない完璧なイケメンが女性を癒す話だという卑屈な先入観があったんですど、実は彼らもそれぞれ悩みを抱えていて、とても人間味があった」 安達祐実「そうですね、男性が女性を癒す映画だと思われがちかも。私、友達に『どんな作品撮ってるの?』って聞かれた時、『若い男の子とデートする話』って言ってたんですけど、簡単に説明しすぎました(笑)」 パントビスコ「でも、観てもらう人にはそれでいいのかもしれません。気持ちよく裏切られるから。しかも、それぞれのキャラクターが抱えている悩みがとても普遍的で、自分の物語のように思ったんです」 安達祐実「そうですね。この映画には3組6人の男女が出てきますが、誰もが私の話かなと思えるかも。共感もできるし、気づきもある。私自身演じながら、それぞれのキャラクターが背負っているものが見えてきて、奥行きが感じられました」