台風10号縦断で秋の空気流入か すぐに暑さ戻る 今後の台風発生と残暑が長引く原因
台風シーズン本格化 南シナ海からフィリピンの東で熱帯擾乱発生しやすく
南シナ海からフィリピンの東では、対流活動が活発になってきており、今後、9月の初め頃にかけて、さらに活発になる時期がある見込みです。 アメリカ海洋大気庁の予想によると、今後、南シナ海からフィリピンの東で、台風など熱帯擾乱が発生する確率は高めで、特に9月4日から10日の期間においては、60%を上回る極めて高い確率になっています。この海域で、熱帯擾乱が次々発生することがあるかもしれません。 台風シーズンが続きます。いざ避難する場合に備えて、避難場所や避難経路を確認しておくとよいでしょう。
残暑が長引く原因は?
南シナ海からフィリピンの東で対流活動が活発な状況は、台風など熱帯擾乱が発生しやすいだけではありません。残暑が長引く原因の一つです。 南シナ海からフィリピンの東で対流活動が活発な状況に対応して、日本の南では太平洋高気圧の西への張り出しが強いでしょう。このため、日本付近に暖かい空気が流れ込みやすい状況が続きます。 今後発生する可能性が高いラニーニャ現象の影響もあり、南シナ海からフィリピン付近で対流活動が活発な状況は続く見込みです。10月にかけても夏の太平洋高気圧の後退が遅いでしょう。このため、この先、季節の進みはゆっくりです。
日本気象協会 本社 白石 圭子