「被災者を供養するのは善光寺の使命」 浅間山噴火で救援に奔走した住職の命日、能登半島地震の被災地思い法要
善光寺大勧進(長野市)で25日、能登半島地震の犠牲者の供養と復興を祈願する法要があった。栢木寛照(かやきかんしょう)貫主と僧侶計12人が読経。貫主らが境内に立ち、復興に役立てる義援金集めのための托鉢(たくはつ)も行った。義援金は今後、天台宗務庁(大津市)を通じて被災地に送る。 【写真】善光寺大勧進の僧侶の読経。能登半島地震の犠牲者追善供養と復興を祈る
3月25日は1783(天明3)年に発生した浅間山の「天明の大噴火」の被災者救援に当たった80世住職(貫主)等順(とうじゅん)(1742~1804年)の命日「等順忌」。民衆救済の遺志を継いでいこうと、この日に合わせた。
等順は北陸地方を含む全国で善光寺信仰を布教し、九州の島原(現長崎県)で雲仙普賢岳噴火による犠牲者の供養もしたとされる。栢木貫主は「等順がやってきたことを正しく次代に継承したい。被災した方々を供養するのは善光寺の使命。先頭に立って人々の心の救済をしたい」と話していた。