パトカー赤色灯に新発光パターン 聴覚障害者が判別可能に
警察庁は10月からパトカーの赤色灯に新しい発光パターンを導入した。聴覚障害者がパトカーの緊急走行時とパトロール時を判別できるようにするため。新発光パターンは一度光った後に蛍のようにゆっくり光って消える。それを2秒周期で繰り返す。 緊急走行時はサイレンが鳴っているが、聴覚障害者には分からないため、全日本ろうあ連盟が2008年から光り方で判別できるよう要望してきた。23年に埼玉県警で試験運転が行われ、多方向や明暗でも見やすいか、バックミラーから見ても分かるかなどを確認した。同連盟は「聞こえない人や聞こえにくい人が判別できることは共生社会の実現に向けて第一歩を踏み出すもので、これを機に視覚的情報を取得できる社会に広げていってほしい」としている。 警察庁は今年度中に小型パトカー420台、交通事故処理車99台を順次配備し運用を始める。全国には約1万台のパトカーがあり、車両の入れ替え時に新発光パターンの赤色灯を搭載していく。