アンチェロッティは5大リーグを制した唯一無二の名将だ
アメリカ人のオーナーがサー・アレックスの意見に耳を傾けていれば、ユナイテッドは世界のトップランクを維持していたかもしれない。
マドリーとの契約は26年6月までだ。以降のプランは完全に白紙で、サウジアラビアやアメリカから巨額のオファーが届いても受けない、との声がアンチェロッティの周辺から聞こえてきた。
母国イタリア代表の監督なら引き受けるのだろうか。今度こそユナイテッドが公式オファーを届けるのか。6月10日で65歳。メガクラブのプレッシャーを楽しむのは、マドリーが最後だろうか。
一昨シーズンのチャンピオンズリーグで、アンチェロッティのマドリーは準々決勝からチェルシー、マンチェスター・シティ、リヴァプールのプレミアリーグ勢を三連破してヨーロッパのテッペンに立った。
優勝後のセレモニーではエドゥアルド・カマヴィンガ、ヴィニシウス・ジュニオール、ロドリゴとともにダンスに興じていた。
「ボス、やるじゃないすか」
若者たちがノリノリのアンチェロッティに表情を崩した。
今シーズンのCLはどのような結末を迎えるのだろうか。準々決勝第一レグは、本拠サンチャゴ・バルナベウで3‐3の引分け。4月17日、シティの本拠エティハドに乗り込む。
文:粕谷秀樹
粕谷 秀樹