クラフトビールの一例。写真はベアードビールのスルガベイインペリアルIPA

酔いどれ編集長のクラフトビール飲みある記（91） NHKの「漫画家イエナガの複雑社会を超定義」でクラフトビールを取り上げることを教えてくれた友人からメールが届いた（イエナガについては『酔いどれ編集長のクラフトビール飲みある記（90）IPA好きの僕がソバーキュリアスを実践している！？』をごらんください）。 メールにはこうあった。 ＜こんな番組もあるんだね。 所さん！事件ですよ クラフトビールが救世主！？ブームの真相を大調査 9月7日（土）午後6：05～午後6：34＞ 「所さん！事件ですよ」は、NHK総合テレビジョンで放送されている情報バラエティー番組。社会の片隅で起きている、小さいけれど見過ごせない不思議な事件の真相をあぶり出し、知られざるニッポンの一断面を浮かび上がらせる－という番組だ。 メールに添付されたURLを開くと、以下の告知文があった。 ＜銭湯の女湯で“謎の牛乳瓶”を片手に宴会が！？ディレクター調べてみると、中はビールの醸造所に生まれ変わっていた！▲いま空前のクラフトビールブームに沸く日本。醸造所は800を超えるといわれ、個性豊かな味わいで鎬を削っている▲ロケット開発に携わる鉄工所は所ジョージも惚れ込む宇宙船型球体ビールタンクを開発！▲ハチミツや季節の果物を使う二刀流醸造家も登場！▲ウエストランド井口も驚きのビールの注ぎ方とは！？＞ 早速、録画予約し後日に見た。 元銭湯を利用したビール醸造所。鉄工所が技術の粋を集めて開発した球体ビール発酵タンクでビールを醸造。クラフトビールがフードロス解消に役立っている具体例。フードロス解消で規格外のハチミツを使ったビールを造っている醸造家は公務員（消防士）のため、ビール造りは無報酬などなど。 公共放送の縛りで具体的な会社名は番組内で紹介しなかったので調べてみた。元銭湯のブルワリーは大阪市東淀川区の「上方ビール」。自社製球体発酵タンクでビールを醸造しているのは大阪府岸和田市の「岸和田ビール」（放送でしっかりその名前が映っていた）。フードロス解消ビールを造っているのは岐阜県美濃加茂市の中山道太田宿の古民家で醸造している「美濃加茂ビール」（これも番組で名前がわかった）。どのビールも飲んだことがない。恐らく東京のビアパブ、ビアバーまで流通していないのだろう。残念（流通していたらごめんなさい）。 番組を見た感想は、「ブームの真相」というのは言いすぎだろう、だった。ブームの真相ならイエナガのほうが斬りこんでおり「なるほど」と思えた。所さんのほうは、クラフトビールがブームになっているのでさまざまな新しい業態のブルワリーができていますよ、という紹介にとどまっていた。