UBEビエンナーレ、ギネス世界記録認定に喜び 「市民と育てた」彫刻文化を次世代へ【宇部】
60年以上の歴史をもつUBEビエンナーレ(現代日本彫刻展)が、26日付で「最も長く続いている野外彫刻展」としてギネス世界記録に認定された。同日、ときわミュージアムで公式認定証の授与式が開かれ、集まった約120人の市民が喜びを分かち合った。 同展は、戦後のまちの美化と心の豊かさを求める市民運動をきっかけに始まった。2年に1度の定期開催を続けており、1961年から2022年までに29回実施。今年は10月27日~12月22日に、常盤公園彫刻の丘(野外彫刻展示場)で節目の30回展が開かれる。 ギネス世界記録への申請は2月に行い、過去の開催を裏付けるための資料なども提出。イギリスのギネスワールドレコーズによる審査の結果、29回展までの62年間で認定された。 授与式で東京都から訪れた公式認定員の関岡智美さんが認定を発表すると、会場は大きな拍手に包まれた。公式認定証を受け取った篠﨑圭二市長は「認定は一つの節目。先人が築いた彫刻文化を発展させ、次世代に引き継いでいきたい。市民とつくった宇部の誇る文化を、これからも一緒に盛り上げていこう」と呼び掛けた。 同展の選考委員と推進アドバイザーを務める女子美術大(東京都)の日沼禎子教授は、来賓を代表して「市民が大切に守り、育ててきた結果。この歴史を誇りに思ってもらい、次世代に価値をつないでいけるよう取り組みたい」と述べた。 市によると、2月末現在の市内の野外彫刻は216点。そのうち常盤公園には102点を展示している。 公式認定証は複数枚あり、市役所1階ロビー、ときわミュージアムのUBEビエンナーレライブラリーで一般公開する。