災害支援を手掛ける企業が宮城県南三陸町と連携して開発に取り組んできた、GPS内蔵の新型ライフジャケットが完成し20日、発表会が開かれました。開発のきっかけは町の職員らが犠牲になった東日本大震災の教訓でした。 【写真を見る】「開発のきっかけは町の職員が津波の犠牲に」GPS機能付きライフジャケットが完成　宮城・南三陸町 完成した3種類のライフジャケットです。海に流された際に、水中で電波を発信しやすくするためいずれもフードの内側に常時電源が入ったGPSが内蔵されているのが特徴です。 南三陸町　佐藤仁町長: 「持つと重いけど着ると重さを感じない」 上半身を守るタイプのほか、別のライフジャケットに取り付けることを想定したフードだけのタイプ、さらには全身を覆うタイプも開発されました。 千葉陽太記者: 「こちらの全身を覆うタイプの救命胴衣、保温性が非常に高く低体温症を防ぐこともできるということです」 ガーディアン72　有馬朱美社長: 「南海トラフであったり、大きな災害の時にはたくさんの人が一気に流される、被害に遭う可能性が高い。情報を提供する仕組みを更に考え進めていく」 このライフジャケットは、震災の津波で南三陸町の職員らが犠牲になったことを教訓に、備蓄品などの災害支援を手掛ける企業が町と連携して開発しました。 地上に受信設備を設けることで海に流された人の位置を特定し救助に繋げることが狙いです。開発した企業は今後沿岸部の自治体を中心に配備して来年5月をめどに運用を始めたいとしています。