内郷消防署新庁舎が開署 福島県いわき市 耐震性や浸水対策強化、非常用電源を完備
福島県のいわき市内郷消防署の新庁舎の開署式が20日、新築移転先の内郷高坂町四方木田189の現地で行われ、消防関係者が新たな防災拠点誕生を祝った。新庁舎は建物の耐震性や浸水対策を強化したほか、女性職員専用エリア、市内初の訓練塔、停電時の業務継続のための非常用電源などを完備した。内郷、好間両地区を管轄し、既に16日から供用を開始している。 開署式には関係者約30人が出席した。内田広之市長が「新庁舎を地域の防災力強化に役立てていきたい」と式辞。永山宏恵市議会議長が祝辞を述べた。内田市長が旧庁舎の地権者や新庁舎の工事業者らに感謝状を贈った。内郷保育所幼年消防クラブの園児らの防災の呼びかけに合わせ、内田市長ら関係者がテープカットした。 内郷消防署員が訓練塔で火災を想定した放水訓練と逃げ遅れた人の救出訓練を披露した。出席者は新庁舎内を見学し、女性職員が活躍できるよう配慮した施設の特長に理解を深めた。
新庁舎は築62年が経過した旧庁舎の老朽化に伴って移転新築した。敷地面積は5471平方メートル。鉄筋コンクリート造り2階建てで、延べ床面積1292平方メートル。1階に車庫、出動準備室、防火服乾燥室、救急資機材庫、警防資機材庫、倉庫など、2階に事務室、会議室、仮眠室、浴室、女性専用エリア、トレーニング室、食堂を整備した。鉄骨造り3階建の訓練塔では署員が高所火災などを想定した訓練に取り組む。 (いわき版)