本人そっくりの『アンドロイド』開発者が手掛ける万博パビリオン...「未来の人間は浮遊するというか重力から解放されている感じ」1000年後の『いのち』を考える展示目指す
こうした研究を発展させ、万博では様々な場面で暮らしを支えるアンドロイドが投入される予定で、50年後の社会がどうなっているのかや、1000年後の“いのち”について考えてもらえる展示を目指しています。
「子どもたちがこの未来を作りたいと思えるような万博にしたい」
11月中旬、石黒教授は東京にいました。1000年後の人間とアンドロイドをパビリオンでどう表現するのかの打ち合わせです。ファッションやロボットデザインの専門家らと議論を交わし、はるか未来の“いのち”の姿を具現化していきます。 【担当者らとの議論の様子】 (石黒浩教授)「未来の人間って浮遊するというか重力から解放されてるっていう感じが出るので、空の人魚みたいな感じで思われる方がいいかなと」 (廣川玉枝さん)「やっぱり1000年先は柔らかさの印象を与えるのが一番いいかなと。20世紀的なロボットとかアンドロイドは固い外皮で包まれていたので柔らかい印象はまったくないんですよ」 (1000年後のアンドロイドの衣装担当 廣川玉枝さん)「もちろんアンドロイドの服を作ったことがないので、そういった部分では1つの挑戦ではあるかなと。やりがいもあるといいますか、今までになかったことなので自分も学びながら作っている」 (1000年後のアンドロイドのデザイン担当 松井龍哉さん)「1000年後を考える時は1000年前を考える。平安時代から変わっていることと変わっていないことが明確にわかるんですよね。変わっていないことを押さえて、変わるとするとテクノロジーの部分ですので、その想像力と人間として変わらない部分をどうバランスをとるかというところだと思います」 (石黒浩教授)「もっともっと世の中は変わるし、生活も変わるわけですよね。でもそれを変えていくのは自分たちなんですよね。50年たったら今の子どもたちは大人になっている。小さい子どもたちがこの未来を作りたいと具体的に思えるような万博にしたいと思っています。自分たちで未来をちゃんと明るくポジティブに想像できるきっかけをこの万博で持ってもらえるといいなと思います」