波乱の全豪で錦織との死闘を制したフェデラーに「優勝最右翼」と公式HP報道
テニスの全豪オープンの男子シングルス4回戦が22日、現地メルボルンで行われ、世界ランク5位で第5シードの錦織圭(27、日清食品)は、元世界1位で第17シードのロジャー・フェデラー(35、スイス)に7-6、4-6、1-6、6-4、3-6のフルセットの末、惜しくも敗れ、3年連続の8強入りを逃した。 ベスト8進出をかけた、この激闘をさっそくATP(男子プロテニス協会)の公式サイトが「フェデラーが錦織を抑えて、準々決勝進出」」という見出しで伝えた。 錦織は、第1セットの第1ゲームからブレークを奪うなど、いきなり4-0とした。その後、5-6と逆転を許すが、タイブレークを制して最初のセットをものにした。この第1セットの様子を「錦織は、しょっぱなから炸裂した。2度連続でブレークを奪い5-1リードとした。日本人の錦織は、最初の舞台でよりアグレッシブで、フェデラーのセカンドサーブに飛びつき、頻繁にネットを破壊した」と表現。 ただ、「スイス人のフェデラーも諦めなかった。錦織のリードを少しずつ縮めて5-5に持ち込んだ。錦織は最初のセットを奪ったが、勢いは着実に彼の対戦相手に流れていった」とした。 同記事では、「錦織が最初からあれほどいいプレーをしてくるとは思わなかった。あのスタートにより、私は残りのマッチで劣勢となってしまった」というフェデラーのコメントを紹介した。 「でも、私は自らを有利に変えることが出来た。マッチの中で自らを立て直し、いいプレーが出来るようになった。自分にそうできる力があることはわかっていた。そんな中疑問だったのは、最後の最後まで圭に食らいつくことができるかどうかだった。だから(フルセットに持ち込む激戦を制することができて)スーパー・ハッピーだ」。劣勢の立場から優勢の立場へ自ら持ち込んだフェデラーの言葉は喜びに変わった。 フェデラーはさらに「誰にでもゲームプランがある。そのゲームプランは時にすぐに自分が思った通りには働かないものだ。彼は機敏に動いていた。私はそれを受け入れ、その現実とともに前進していった。私は最低でもリズムを掴んで第2セットへ向かおうと思った。(錦織に取られた)第1セットのあとでも、自らのチャンスを広げられたことで気持ちが上向いていた。それが第2セットでの巻き返しに繋がったと思う」と、開始早々錦織の猛撃に遭った中での反撃が、後に有利に流れていくきっかけとなったことを明かした。 ATPによると、この勝利がフェデラーにとって世界トップ10を相手とした200勝目。「それを祝うのにふさわしい試合となった」と、フェデラーは自画自賛した。 一方、ここで紹介された錦織のコメントは、「出だしが良かっただけにこのような敗戦を喫して非常に残念」というものだった。