繊維商社、コンサルから防災士へ ファッションと防災でパラレルに働く彼女の生き方
ファッション関係者が集まる席で笛をネックレスとして身に着けている女性に出会った。日焼けしたサーファーの肌にその笛が似合っている。聞けば彼女は、繊維商社のモリリンなどを経て現在はunistepsでサステナビリティ×ファッションの仕事をする傍ら、防災士として活動しているという。笛は災害時に身を守るためだと教えてくれた。古島真子カラフル防災クリエイション代表、通称“まこぴ”がファッションと防災の世界をパラレルで生きるユニークなキャリアに至った理由を神奈川県・茅ヶ崎の浜辺で聞いた。 【画像】繊維商社、コンサルから防災士へ ファッションと防災でパラレルに働く彼女の生き方
いつか救える誰かの命の数を1つでも増やせるはず
WWDJAPAN(以下、WWD):茅ヶ崎と陸前高田の2拠点生活をしているそうですね。 古島真子ColorfulBosaiCreation代表(以下、古島)::陸前高田には、学生だった2011年3月11日の東日本大震災の後からずっと通っており、大好きになって家を借り、生活をしています。今は復興支援などの活動をしているわけではないけれど、友人が遊びにきたときには、街の魅力はもちろん、震災遺構や伝承施設を案内したりしています。
WWD:モットーに掲げている“カラフル防災”について教えてください。
古島:防災について周囲に話すと、「防災グッズのリストを知りたい」とか「おすすめのリュックのメーカーは?」といったパッケージ化された情報を求められることが多いのですが、それぞれに住んでいる場所も家族構成も異なるから、防災セットひとつとっても十人十色なはず。100人いれば、100の個性に合わせて防災もカラフルであるべきだと思い“カラフル防災”と名付けました。
WWD:「防災をハッピーに伝える防災士」の肩書きもユニークです。
古島:散歩中にふと降りてきました(笑)。防災がなかなか広まらない理由は「お堅い」「脅迫観念から攻めてくる点」と考えています。そんな防災を180度転換させ、「なんだか楽しそう」「やったら人生までHappyになりそう!」、そんな風に感じてもらえる伝え方をすることで、いつか救える誰かの命の数を1つでも増やすことができるはず。