「メイクで薬物依存の皮膚を再現」河合優実の役作りメソッドを変えてしまった少女「杏」の存在の大きさ
誰にこの映画を観て欲しい?
――河合さん自身にもこの映画を通して、少しでも世の中が良くなってほしい、という想いはありますか? ありますね、というか、それしか目指すところはないと思います。 きっとどんな映画も、“ちょっとでも世の中を良くするためのもの”なんじゃないかなと思います。 さっき杏を演じる上で辛くなかったと言いましたが、彼女の映画をどういう風に人に届けるかということには重い責任感を感じていて。自分を奮い立たせて頑張って世に送り出そうとしている部分がありますね。本当に本当に、たくさんの人に届けなくては、と感じています。 ――この映画を特に観てほしいという時、具体的に思い浮かぶ人はいますか? 妹、ですね。大学生なんです。映画を好きな人や、杏の人生に興味がある人はもちろん、若い人、これからの日本や社会の一端を担う人に届けばいいなと思います。パッと思い浮かんだのは妹の顔ですが、その世代の人たちに観てもらえたら一番嬉しいですね。 河合優実(かわい・ゆうみ) 2000年12月19日生まれ、東京都出身。2019年にデビュー。主な出演作は映画『サマーフィルムにのって』『由宇子の天秤』『PLAN 75』『少女は卒業しない』、ドラマ「不適切にもほどがある!」(TBS系)など。ドラマ「RoOT / ルート」(テレビ東京ほか)では地上波ドラマ初主演を務めた。待機作には劇場アニメ『ルックバック』(6月28日公開)がある。
石津 文子