試合中に脊柱起立筋損傷の怪我を負ったレジェンド女子レスラーがタイトルマッチ出場断念
7日、東京都・ABEMA TOWERにてマリーゴールドが記者会見を実施。Sareeeの真紅のベルトに挑戦が決まっていた高橋奈七永が欠場を発表した。 Sareeeはマリーゴールドの至宝たるマリーゴールド・ワールド王座(※真紅のベルト)を巻く外敵王者。マリーゴールドのアイコンたるジュリアを制しての王座戴冠を果たしたことでその地位を絶対的なものとした。 Sareeeは今年8月にシングルリーグ戦でかねてから因縁がある高橋奈七永と対戦するも仕留めきれずフルタイムドローに終わった。奈七永は完全決着を求めてSareeeの持つ真紅のベルトへ挑戦を表明。Sareeeも二つ返事でこれを承諾し、11月14日の後楽園ホール大会で決戦が行われることとなった。 しかし、今月2日の札幌大会で行われた前哨戦にて、Sareeeの裏投げで奈七永が首を負傷して動けなくなるという事態が発生。奈七永の的確な現場判断で大事には至らなかったものの、検査の結果全治1ヶ月弱の脊柱起立筋損傷と診断。14日の後楽園ホール大会も断腸の思いで欠場を決め、タイトルマッチはお流れとなった。 プロレスラーに負傷はつきものだが、誰のどの技で負傷したのかを団体側が詳らかに公開するのは極めてレアケース。Sareeeの代名詞的な必殺技である裏投げの威力を改めて世に知らしめる形となっていた。 会見に出席した奈七永は心底悔しそうな表情で欠場を発表し「今までたくさん無理をしてきたんですけども、今ここで休む勇気も必要だという姿も見せたいと思いました。でも、せっかく掴んだチャンス、逃したくないです。Sareee、小川さん。このタイトルマッチ、延期にしてもらえないでしょうか」と頼み込む。
奈七永が出場できないことを知ると、同大会でユナイテッド・ナショナル王座(※純白のベルト)をかけて闘うことが決まっている青野未来と翔月なつみが乱入。両者ともに純白のベルト戦に勝利した暁にはダブルヘッダーでSareeeに挑戦することを要求した。 息巻く2人を奈七永が制して口論となる中、Sareeeは「ホントさぁ、お前ら馬鹿なの?お前らさあ、自分の試合に責任持てよ。だからダメなんだよテメーら」と一蹴。 奈七永は2人を下がらせた後に12月13日の新宿FACE大会での真紅のベルト戦を懇願。ロッシーおよびSareeeもこれを快諾したため試合決定。この試合の勝者が来年1月3日の大田区総合体育館大会でシングルリーグ戦覇者の林下詩美を挑戦者として迎え撃つことになる。 その後、Sareeeは「私はタイトルマッチというものは本当に万全な者同士がやるものだと思ってます。本当に今回は残念ですけど、高橋奈七永と私はマリーゴールドの真紅のベルトをかけて闘うことに意味があると思っているので。とにかく限定出場とか言って、1日2試合とかホント無理しないでください。貴女と本物の闘い、私はやりたいと思ってるんで。12月13日、私はアンタを軽く超えてやるよ」と奈七永を気遣いながらも啖呵を切る。 これを受けた奈七永は「いや、軽くなんていかないから。オイ、“本物”っていうのはな、心もそうだけど技術ももっと磨いてこい」と切り返した。 なお、11月14日の後楽園ホール大会にはSareeeは出場が予定されているもカードは未定。ロッシー小川はシングルでの対戦希望者を募ることをほのめかしており、ひょんなことから生まれたこの機会を活かして躍進する選手が現れるかもしれない。