大院大高・今坂幸暉、激戦区を勝ち抜き28年ぶりの甲子園目指す/大阪大会
第106回全国高校野球選手権大阪大会(7月6日開幕)の組み合わせ抽選会が17日、大阪市内で行われた。春季大阪大会で大阪桐蔭や履正社を破って初優勝した大院大高は、初戦の2回戦で港―同志社香里の勝者と対戦することが決定。激戦区を勝ち抜き、1996年の選抜大会以来、28年ぶりの甲子園を目指す。 春の大阪に旋風を巻き起こした大院大高が夏に真価を発揮する。夏の甲子園初出場へ、プロ注目遊撃手の今坂幸暉主将(3年)は自らを鼓舞するように力強く言い放った。 「同じ相手と2回当たっても勝てるチームをつくるためやってきた。どこと当たっても勝つ自信はある」 チームは春季大阪大会で快進撃をみせた。4回戦で履正社をサヨナラで下し、準々決勝では選抜大会8強の大阪桐蔭を九回に逆転する劇的勝利で倒した。決勝でも1点ビハインドの四回に5本の集中打で一挙4点を奪って逆転し、興国を破って大阪の頂点に。今坂も26打数13安打、打率5割をマークし、プロ注目の打撃センスをみせつけた。 だが、春季近畿大会では1-3で須磨翔風(兵庫)に初戦敗退。自身も無安打に終わった。「監督と『自分たちは強くない』という話をして、個人のレベルを上げることを一番にやってきた」。打席ごとの集中力を課題に取り組み、練習試合でビッグイニングをつくれる得点力がつき、自信もついた。 近年、甲子園への切符は大阪桐蔭と履正社が独占状態にある。他校勢の夏の甲子園出場は2018年に南大阪代表として出た近大付、単独の代表としては15年の大阪偕星学園が最後。大院大高にとって、大阪の勢力図を一気に塗り替えるチャンス到来だ。(上阪正人) ■今坂 幸暉(いまさか・ともき) 2006(平成18)年10月19日生まれ、17歳。山口県下関市出身。安岡小2年から下関ボーイズで野球を始め、小3から福岡・苅田ボーイズに所属し、安岡中でも同チームでプレーした。大院大高では1年夏にベンチ入りし、同秋からレギュラー。昨秋から主将を務める。178センチ、80キロ。右投げ左打ち。