ウクライナ戦争1千日、プーチン氏は「何の戦略目標も」達成せず 米国防長官
(CNN) オースティン米国防長官は20日、開戦から1000日あまりが経過したウクライナ戦争に触れ、ロシアのプーチン大統領は「何の戦略目標も」達成していないとの認識を示した。 【映像】ウクライナ侵攻1千日、衛星画像で見る戦争の傷跡 オースティン氏はラオスで記者団の取材に応じ、「欧州最大の軍隊が在庫や能力ではるかに劣る隣国に侵攻したが、1000日経っても成功を収めていない」と語った。 さらに「この戦争は1000日にわたり続いている。プーチン氏はどの場面でも、何の戦略目標も達成していない」との見解を示した。 ウクライナについては「比較的小さく能力で劣る国であっても、国民が献身的な姿勢を示し、必要な多少のリソースがあれば、主権領土を防衛することが可能」だと示したと指摘した。 ただ、確かにロシアはウクライナを数日で奪取するという当初の目的こそ実現できなかったが、一定の目標は達成している。米シンクタンクの戦争研究所によると、ウクライナ領の約5分の1は現在ロシアの占領下にある。 ロシアは兵器や弾薬、人員の数で勝る。プーチン氏の戦略は火力や資金面の優位を生かしてウクライナを徐々に消耗させつつ、西側のウクライナ支援国を疲弊させるというものだとみられる。