デンマークの新国王がつけていた"ブレスレット"に「挑発的」「勇気ある行動」など賛否両論
デンマーク君主として52年間在位した母マルグレーテ2世女王の後を継ぎ、2024年1月14日、フレデリック10世国王が即位した。 【写真】広場に集まった沢山の群衆に歓喜!デンマークに新国王が誕生、即位の日のベストショットまとめ 威風堂々とした戴冠式ではなく、宣誓書に署名したのに続いて、宮殿クリスチャンボー城のバルコニーで式が行われ、国王と宣言された。 そんな歴史的オケージョンに、新国王は軍服とデンマークで最も位の高いエレファント勲章やさまざまな記章をつけて臨んだ。しかし、それ以外にも控えめながら身につけていたものに、観察眼鋭いロイヤルファンの目は釘付けになった。それはマクラメ編みのブレスレットだ。
これはシャンバラ・ブレスレットと言って、伝統的には木製のビーズと結び紐細工で作られる仏教の数珠。シャンバラとは「チベット仏教で悟りや平和、完璧を象徴すると信じられている伝説上のユートピア」を表す言葉だと言われている。瞑想や高い精神性と関係があるとされ、身につけると幸運や富をもたらすと考える人もいる。 フレデリック国王は即位にあたり、単に幸運のお守りとして、このシャンバラ・ブレスレットをつけたと考えている人は多いが、中にはキリスト教信仰から逸脱したサインだと批判する人もいる(デンマーク国王はデンマーク国教会あるいはデンマーク福音ルーテル教会の教徒でなければならない)。
フレデリック国王は長年、自分の人生において宗教は重要ではないと明確にしてきた。2017年には「顎鬚をたくわえた男が雲上にいると信じるのは難しい」と発言したと言われている。 『Sydney Morning Herald』紙によると、デンマークの王室コメンテーター、ジム・リングヴィルドは、フレデリック国王がシャンバラ・ブレスレットをつけると決めたのは「勇気ある選択」だとコメント。 「国王が自分たちより大きな存在を信じている証明で、時代に合った王室であることを示すもの。このブレスレットが象徴するものに気分を害する人はいるが、彼はキリスト教に反対だと言っているわけではなく、他にも大きな存在があることを考えるべきだと言っているに過ぎない」と述べている。
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