大切なきものにシミつけてしまった阿川佐和子さん。悉皆屋の染み抜き職人の元へ
4)この応急処置だけで、淡い色のきものでも、ここまで目立たなくなります。
どちらのケースも、どんなに汚れが目立たなくなったとしても、今回ご紹介した工程はあくまでも応急処置です。シミが完全に落ちたわけではないため、早めにプロの手に委ねてシミ抜きすることをお忘れなく。 その際の留意点として「白ワインや日本酒、水などはシミの位置がわからなくなるため、どこに飲み物などをこぼしたか写真に撮っておくと、プロの処置もスムーズに運びます」と家田さん。 さらに、多くの人が集う立食パーティなどでは「ご自身は気をつけていても、周囲から不意に貰い事故をすることも。そういうシーンでは、防水加工を施したきものを着ることをおすすめします」というアドバイスもいただきました。
次回は、衿もとのファンデーションの汚れの対処について伺います。 きもの工房 扇屋 電話:03-6280-4788 URL : https://www.ougiya.tv/
阿川佐和子(あがわ・さわこ)
作家・エッセイスト 1953年東京生まれ。大学卒業後、テレビ番組でのリポーターを機に、報道番組でのキャスターや司会を務める。映画やドラマに出演するなど女優としても活躍。『週刊文春』(文藝春秋)では対談「阿川佐和子のこの人に会いたい」を、『婦人公論』(中央公論新社)、『波』(新潮社)他では多くのエッセイを連載。テレビ朝日系列『ビートたけしのTVタックル』にレギュラー出演中。『話す力 心をつかむ44のヒント』(文春新書)他、著書多数。 撮影/西山 航(本誌) 構成・取材/樺澤貴子