【ライブレポート】えびちゅうクリスマスライブはノンストップのレア曲祭り、真山P演出で表したファミリーとの絆
私立恵比寿中学が12月14日に東京・J:COMホール八王子にて、クリスマスライブ「私立恵比寿中学 クリスマス学芸会2024Twinkle Twinkle ebiiiiiiiiii Star」を開催した。 【写真】2012年のライブに登場した松野莉奈と柏木ひなたのトリオ・ザ・インフルエンザ 11月25日に長年在籍した星名美怜がグループを離れたことにより、9人の新体制でリスタートを切ったえびちゅう。新体制初のワンマンライブとなった今回の公演ではメンバーの真山りかによる演出のもと、クリスマスシーズンにぴったりの楽曲やレアな選曲の数々を、えびちゅうファミリー(私立恵比寿中学ファンの呼称)へのプレゼントとして届けた。 ■ 新体制一発目、ノンストップで駆け抜ける ライブのオープニングでは大人びた表情でクリスマスの夜を楽しむ9人をとらえた映像が流れ、ファミリーをこれから始まるパーティへと誘った。純白の新衣装に身を包んだえびちゅうがステージに現れ、最初に歌ったのは「Thanks! Merry Christmas K」。キュートな歌声とダンスを届けつつ、メンバーたちは客席にサインボールを投げ入れて場内の一体感を高める。「ハイタテキ!」「トキメキ的週末論」とアッパーチューンを連投したのち、安本彩花は「今日はノンストップで駆け抜けていきますので、ついてきてください!」と宣言。ここからのさらなる盛り上げを誓った。 序盤では近年の楽曲に加え、2016年に“インフィニティーズ”名義でリリースされた「きっとインフィニティー!」も披露され、ファミリーのどよめきを誘う。そんな中、1人でステージに現れた桜井えまはサンタクロースにプレゼントをおねだりする手紙を朗読。今年初めてミュージカルへの出演を果たした桜井が「いいヘッドフォンが欲しいです! もっと歌を磨いて、えまにしか歌えない歌を歌います」と願うと、ステージ中央にヘッドフォンが登場。桜井は「これは、e☆イヤホンとコラボしているヘッドフォンだ!」と大仰に喜びながらタイアップ商品をアピールし、ファミリーを和ませた。 代わってステージに現れた風見和香は、「SASUKE2024」の出場権を賭けてトレーニングに励んだことを振り返り、大好きなピアノが欲しいとサンタクロースにおねだり。「拝啓」で始まり「敬具」で終わるかしこまった手紙の文章に「固いな!」とツッコむサンタ姿の小林歌穂に対し、風見は「伴奏したいので、一緒に歌ってくれますか?」とリクエストした。ここからライブはユニットコーナーへと突入する。小林と風見はピアノの前に置かれた1つの椅子に腰掛け、風見の伴奏で「大好きだよ」をデュエット。透明感にあふれたボーカルで観客を魅了した。 ■ レア曲連発のユニットコーナー 年少組に続き、小林も「駐車場付きの一軒家が欲しいです」と手紙を読み上げたあと「ヘックション!」とくしゃみをすると、舞台には小久保柚乃と仲村悠菜がパジャマ姿で現れた。2人が歌ったのは松野莉奈、柏木ひなた、DJタミフルによるユニット、トリオ・ザ・インフルエンザの「そろそろくるぞ」。初期のユニット曲を年少組が歌うというエモーショナルな演出に、ファミリーは大興奮に陥る。間奏部分では松野&柏木コンビと同様に仲村が小久保をおんぶしようとするが、バランスを崩してステージ上にひっくり返ってしまい「ムリだよ!」と大笑いした。 中山莉子と桜井は、2015年に埼玉・さいたまスーパーアリーナで行われたワンマンライブに登場した中山と松野のユニット・狂騒と緊迫の楽曲「アパレルダーV」をパワフルに歌い踊る。中山は当時松野が着ていたニットとパンツ姿、桜井は中山が着ていたワンピースにピンクのカーディガン姿。2人が世代の継承を思わせる衣装チェンジでファミリーを感嘆させたあとは、真山と桜木心菜による「中目黒の冬風…NAMIDA」へ。妖艶さと哀切さを併せ持つパフォーマンスで、場内の空気をグッと大人っぽいムードに変えた。レア曲ばかりが続いたユニットコーナーのトリは、安本がソロで歌う「キラキラネスキラネス」。緑色のペンライトが客席を染める中、安本は堂々としたパフォーマンスでコーナーを締めくくった。 冬の情景をしっとりと歌った「CRYSTAL DROP」に続いては、真山、安本、小林、中山の年長組が「全力☆ランナー」を、桜木、小久保、風見、桜井、仲村の年少組が「フユコイ」を歌唱。「ナガレボシ」「靴紐とファンファーレ」では9人が目線を交わしながら、ファミリーに対して前向きなメッセージを届けた。「あたしきっと無限ルーパー」でラストパートへ突入し、場内の熱気は再び上昇。「HOT UP!!!」では中山が「新しいえびちゅうを目に焼き付けろ!」と高らかに叫び、ラストはメンバーカラーのテープが発射される中「TWINKLE WINK」で大団円となった。ノンストップで21曲を駆け抜けたプロデューサー真山は「一番緊張してた女です……」と安堵の表情を浮かべる。最後に風見が「それでは今日はこのへんで、皆さんごきげんよう!」と挨拶し、本編の幕を閉じた。 ■ 来年はもっと“めでてぇ”年に アンコールの1曲目では、先日行われたYouTube生配信でファミリーから寄せられたリクエストをもとに選曲したという「えびぞりダイアモンド!!」を披露。真山は「私たちと皆さんの絆の1曲です。独断と偏見で選びました」と語り、このリクエスト企画のきっかけになった生配信、そしてそこに至るまでの激動を改めて振り返った。「みんなをびっくりさせたりざわつかせたり、悲しませたりしちゃったと思います。15周年でこんなことになるなんて……うちの星名がすみません!」と頭を下げた真山は「『独り立ち』と言ってたけど、彼女に似合うのは女社長ですよ。そして私たちを雇ってもらわないと割に合わないんだわ、この2週間!(笑)」と憎まれ口を叩いてファミリーを笑わせた。 「寂しい気持ちもある」と吐露した真山は「皆さんからいろんな意見をいただいて、ファミリーみんながえびちゅうを大好きなんだという気持ちが伝わってきました。大好きなえびちゅうを止めたくなくて先を歩いてしまうこともあるけど、私たちが歩いた道をゆっくりついてきてくれたらと思います」と変化に戸惑うファミリーを思いやる。続いて桜木も「えびちゅうに入って、いろんな感情に出会えたことがうれしいです。その気持ちをSSAに9人で持っていってぶつけたいです!」と来年3月に控える10年ぶりの埼玉・さいたまスーパーアリーナ単独公演に向けて意気込むが、あまりの気迫に「アイドルだから!(笑)」と真山からのツッコミを受けた。 安本の「みんなとの絆をもっと深めて、来年はもっと“めでてぇ”年にしたいです!」という言葉から9人は「こりゃめでてぇな」、さらに「仮契約のシンデレラ」を披露。鳴り止まない手拍子に応え、ダブルアンコールとして「スターダストライト」を歌い、未来へ進む決意を改めてファミリーに印象付けた。ステージを去る前に9人は声をそろえて「よいお年を!」と挨拶。2025年の再会を誓い、今年の活動にひと区切りを付けた。 チケットぴあではさいたまスーパーアリーナ公演「私立恵比寿中学 15th Anniversary 大学芸会2025~LOVE&BRAVE~」のチケット2次先行予約を1月13日まで先着順で受付中。公式ファンクラブでは同じく1月13日まで、アップグレードチケットの先行抽選予約を受け付けている。 ■ セットリスト □ 「私立恵比寿中学 クリスマス学芸会2024Twinkle Twinkle ebiiiiiiiiii Star」2024年12月14日 J:COMホール八王子 01. Thanks! Merry Christmas K 02. ハイタテキ! 03. トキメキ的週末論 04. イヤフォン・ライオット 05. きっとインフィニティー! 06. シンガロン・シンガソン 07. 大好きだよ / 小林歌穂・風見和香 08. そろそろくるぞ / 小久保柚乃・仲村悠菜 09. アパレルダーV / 中山莉子・桜井えま 10. 中目黒の冬風…NAMIDA / 真山りか・桜木心菜 11. キラキラネスキラネス / 安本彩花 12. イエローライト 13. CRYSTAL DROP 14. 全力☆ランナー / 真山りか・安本彩花・小林歌穂・中山莉子 15. フユコイ / 桜木心菜・小久保柚乃・風見和香・桜井えま・仲村悠菜 16. ナガレボシ 17. 靴紐とファンファーレ 18. あたしきっと無限ルーパー 19. HOT UP!!! 20. YELL 21. TWINKLE WINK <アンコール> 22. えびぞりダイアモンド!! 23. こりゃめでてぇな 24. 仮契約のシンデレラ <ダブルアンコール> 25. スターダストライト