「自分に会社経営なんて」...不安を一蹴する、日本のサラリーマンだけが持つ意外な「価値」とは
老後2000万円問題が叫ばれて久しい。しかし、生活水準を落としたくないのであれば「2000万円でも足りない」。政府の経済的支援を当てにすることもできない。現代日本ではサラリーマンであっても資産を形成することが求められている。そんな人は会社を買おう。もしあなたが一般的なサラリーマンならば、既に会社を経営するノウハウを自然と身に着けているのだ。 【漫画】床上手な江戸・吉原の遊女たち…精力増強のために食べていた「意外なモノ」 本連載では、平凡なサラリーマンが会社を購入し成功した例を紹介しながら、具体的に「どうやって資本家として成功するのか」を『いますぐサラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい』(三戸政和著)から一部抜粋して紹介する。 『いますぐサラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい』連載第9回 『今なら「簡単にお金持ちになれる」...スモールM&A市場の誰も知らない“アツ過ぎる実態”を徹底解説…やっとそろった「4つの条件」』より続く
サラリーマンが持つスキル
私が「サラリーマンは会社を買うべきだ」と話すと、多くのサラリーマンはこんなことを言います。 「自分に会社経営などできるはずがない」 会社組織の内側しか知らない自分、しかも会社のなかでもたいした評価をされてこなかった自分は、有能な人材ではない。そんな自分には、会社を経営する能力などないというのです。 確かにいま、AIやビッグデータ、ヘルスケア、ロボット、エネルギーなど、ディープテックの技術系人材が高く評価されています。 そうした専門性を持った人材は、年収数千万円は普通ですし、新卒の初任給が1000万円以上というケースもよく聞きます。これらは現時点で希少性が高いスキルですから、高い値段がついているわけです。
サラリーマンが持つ「経営力」
その一方で、営業経験何年、マネージャー経験何年、といった文系畑の「普通」の職種のサラリーマンは、能力を不当に低く買い叩かれているのが実情です。 昔は報酬が年齢とともにアップしていましたが、成果主義の名のもとに月給制から年俸制に変えられて、報酬は据え置きになり、さらに50代で役職を解かれて平社員にさせられ、報酬が下がっていく。 それによってがっくりと気落ちし、「定年後うつ」よりも早い「役職定年うつ」になる人も増えていると聞きます。管理職を解かれ、やりがいがなくなってしまい、やる気が失せてしまうのでしょう。 そうした人が、「働かないおじさん」とか、「妖精さん」などとメディアで取り上げられていたりします。 しかし、私は断言します。 あなたが、ある程度の大手企業や中堅企業に勤めたサラリーマンで、係長以上のマネージャーを経験したことがあるのであれば、数人から数十人規模の会社までは経営できる能力を、すでに身につけています。 ある一定以上の環境でサラリーマンを5年もやれば、小さな会社の経営はちゃんとできるスキルが身についているのです。それに気がついていない人のなんと多いことか。