プロ通算37安打の打者が同期の“平成の怪物”松坂大輔と対戦…その時、起きたことが「唯一の自慢」
元楽天監督の平石洋介さん(44)が26日に放送されたBSジャパネクストの野球トークバラエティー「ダグアウト!!!」(木曜後10・00)にゲスト出演。同学年にあたる“平成の怪物”松坂大輔さん(44)について語った。 今回の番組MCを務めたのはお笑いコンビ「ますだおかだ」の岡田圭右(56)と元日本テレビの上重聡アナウンサー(44)。平石さんと上重アナは中学時代からのチームメートかつ親友で、PL学園(大阪)では主将とエースという間柄だ。 そして、平石&上重コンビの高校時代、常にPLの前に立ちはだかったのが、のちに“松坂世代”と言われることになる象徴・松坂大輔。この大エースを擁する横浜(神奈川)は1998年春夏の甲子園を圧倒的な強さで連覇したが、PL学園は春の選抜大会では準決勝で、夏の全国選手権では準々決勝でともに横浜に敗れ去った。 特に夏は延長17回という大熱戦。松坂と上重の投げ合いは今も語り継がれる名勝負だ。 番組のなかで「勝てないと思った選手」というトークテーマを与えられた時だった。 「プロだったらもういすぎて分からないです」としたプロ通算37安打の平石さん。「アマチュアでいったら(上重)聡もそうなんですけど、松坂大輔ですか。もう彼は衝撃すぎて…。真っすぐは速い、スライダーはえげつないほど曲がる。なんじゃこりゃと思って」「センバツの時に出会った当時の自分たちと松坂大輔の力関係が衝撃すぎて。これは人生で一番最大の衝撃ですね」とまずは高校時代を振り返った。 横浜から1998年ドラフト1位で西武入りし、高卒新人で16勝を挙げて最多勝のタイトルを獲得するなどプロでもいきなり結果を残した松坂さんに対し、平石さんは大学、社会人を経て2004年ドラフト7位で楽天入り。プロでもスタートから歴然とした差があったが、平石さんは新人だった2005年開幕前のオープン戦(西武D)で松坂さんと対戦する。 「1打席目はカットボールをめちゃくちゃいい当たりのセカンドゴロ。これ、いけるな…と。で、2打席目。確か初球なんですけど、外寄りの真っすぐを左中間に2ベース。外甘(そとあま=外角寄りの甘い球)なんですけどね。僕2ベースで…1年目なんで必死じゃないですか。セカンドベースたどり着いたら、大輔がセカンドベース寄りまで野手のボールを捕りに来て“ナニ打ってんだよ!”って、笑いながらね。で、“俺も必死じゃ!”とか言いながらね。“俺、成長してるっ!!!”と思いながら…」 「俺もだいぶ成長したな…」と思いながら意気揚々とシーズンイン。だが、その後に対戦した時については「シーズンのボールとオープン戦のボールがもう全然違って」と苦笑い。「アイツ…。僕、全然プロの世界知らなかったんですけど、アイツ調整やったんや!思て」と肩を落とした。 松坂さんの親友でもある上重アナは「春先の西武ドーム寒いんですよ。無理しないんですよ」とオープン戦で本気を出していなかったことについて補足説明したが、平石さんは「真っすぐは速い、チェンジアップは多分投げた瞬間に振ってるから(バットを)2回振れるんちゃうかって」と笑わせた。 それでも「唯一うれしかったのは、先発ピッチャーって試合の流れによって強弱をつけるわけですよ。大輔が力を入れた時は帽子がちょっと飛ぶんすよね、投げ終わった時に。僕の時に帽子落ちたんですよ。それだけが唯一の自慢!」とニッコニコの平石さん。 上重アナが「風が吹いたんですかね…。強い風が…」と遠い目をすると、平石さんは「違う!」と言い返して最後まで笑いを誘っていた。