メルセデスF1、テクニカルディレクターのアリソンと新たな長期契約を締結「この冒険を続けられるのは大きな名誉」
メルセデスF1チームでテクニカルディレクターを務めるジェームス・アリソンが、新たに長期契約に合意した。 【ギャラリー】全部でなんと23種類! みんなのお気に入りはどれ? F1 2023年シーズン、特別マシンカラーリングまとめ 2017年からメルセデス陣営で働くアリソンは昨年、テクニカルディレクターの座から退くことを望んだマイク・エリオットと入れ替わる形でF1の第一線に復帰した。 当時、アリソンがどれだけの間テクニカルディレクターを務めるかどうかは不透明だったが、都落ちを経験したチームが復活を目指す中で、彼のF1への熱意が再燃。今回、長期契約を結ぶこととなった。 アリソンは新たな契約について次のように語った。 「F1は私に多くの幸運をもたらしてくれたが、2017年にトトの呼びかけに応えてメルセデスに加入したことほど素晴らしいことはなかった」 「この冒険を続け、素晴らしい同僚たちとともに働き、チャンピオンシップにおける成功のために戦えることは大きな名誉だ」 アリソンの長期契約合意が発表される前には、トト・ウルフ代表が少なくとも2026年までチームを率いることが明かされた。 ウルフ代表は、アリソンの技術的な能力と仕事に対するアプローチの両方を称賛し、アリソンがチームに留まることを、諸手を挙げて歓迎している。 「ジェームスが今後長きにわたってチームに携わると約束してくれたことに感激している」とウルフ代表は言う。 「簡単に言えば、彼はこのスポーツで最も素晴らしい技術リーダーだ」 「戦士の魂と知識、経験、決断力では、右に出る者はいない。しかし彼の影響力とインパクトはそれだけではない」 「2017年の加入以来、彼は私にとって重要な味方であり、スパーリングの相手だ。我々はオープンかつ正直に挑戦しあえる。我々全員が最高のパフォーマンスを発揮するために欠かせない、“愛のムチ”というチームの文化を体現している」 「最も重要なことは、ジェームスは成功を収めた時だけでなく、困難な時にも頼れる真の友人であるということだ。この7年間、彼と一緒に仕事ができたのは幸せだったし、これからもずっと一緒に仕事ができることを楽しみにしている」 なおアリソンは、彼自身やウルフ代表が変わらずチームを率いると決まったことが、メルセデスのスタッフやチームパートナーにとっての安心材料になると考えている。 「チームにとって、安定性があるというのは間違いなく有益なことだと思う」 motorsport.comの取材に対して、アリソンはそう語った。 「トトと共に安定性を築くことができるというのは、我々にとって大きなことだ。同じように、ここ(メルセデス)にいるみんなも、これを知って安心してくれるといいね」 「また身近なことではないが、こういうのが知られることが、我々のパートナーにも役立つ。つまり、外から我々を見る誰もが、チームには今後もしっかりと機能して成功を収めることができるかもしれない安定感とコミットメントがあると理解することができるのだ」 メルセデスはF1に現行テクニカルレギュレーションが導入された2022年以降、苦戦を強いられ、ここ2シーズンでの勝利数は1に留まった。 しかしチームは、2024年シーズンに向けてマシンを大きく刷新すると宣言しており、現行F1で無類の強さを誇るレッドブルとの差を縮めることができると自信を深めている。
Jonathan Noble