【巨人】山崎伊織、地方球場5連勝ならず 中日福永に逆転2ラン許す
<巨人1-2中日>◇2日◇セキスイハイム松本 巨人山崎伊織投手(25)が地方球場5連勝はならなかった。4月に鹿児島、ひたちなか、5月に富山、新潟で先発し、今季は試合前まで地方球場4戦4勝。好相性のご当地で「いつも通りのことをして試合に入りたい」と粘った。 同一シーズンで地方5連勝を達成すれば、球界では95年三浦大輔(横浜)、球団では6連勝した55年別所毅彦以来となるマウンドだった。2回は四球と死球で無死一、二塁のピンチを迎えるも、木下の犠打を好フィールディングで三塁封殺。続くロドリゲスを空振り三振、小笠原を三邪飛に仕留めた。4回まで83球を費やすも、ゼロを並べた。 ただ、舞台のセキスイハイム松本スタジアムは、ただの地方球場ではない。投手にとって魔境だった。標高は640メートルはプロ野球の公式戦開催球場で最も高所。東京スカイツリーの634メートルよりも高く、空気抵抗が少なく打球が伸びていく。歴史を振り返ると、99年6月1日のロッテ-日本ハム戦では7本塁打の乱戦が繰り広げられた。過去プロ野球8試合の開催で24本塁打と打者有利の地だった。 その恐れていた1発で逆転を許した。1点リードの5回1死二塁。カウント1ボールからの142キロシュートを福永に左中間席へ運ばれた。打球を見届けると、肩を落とした。 それでも失点は、この1発だけ。松本城の築城を命じた信濃守護・小笠原氏と同じ名を持つ中日左腕と投手戦を演じた。【上田悠太】