エアコンの設定温度「1℃下げる」より「風量を強める」が節電に 理由は…室外機に内蔵されている圧縮機が消費電力の約8割を占める
(若狭敬一キャスター) 政府の電気料金の補助金制度は5月までで終了し、補助がなくなりますと年間で約1万円電気代がかかるということで、1か月だと1000円弱ということになります。 これからの季節にエアコンを必ず使うという方も多いと思います。 改めて、その節約術を確認しておきましょう。 【写真を見る】エアコンの設定温度「1℃下げる」より「風量を強める」が節電に 理由は…室外機に内蔵されている圧縮機が消費電力の約8割を占める (山内彩加アナウンサー) 空調機器メーカーのダイキンによりますと、冷房を日中の11時間つけっぱなしにして消費電力量を調べたところ、次のような結果になりました。 まず「風量」ですが弱と自動を比較したところ、自動の方が月に990円電気代が節約できるということです。 また「風向き」は斜め下と水平で比較したところ、水平の方が月に930円電気代が節約に。 次に「温度と風量」では、設定温度を1℃下げた場合と風量を強にした場合を比べると、風量を強くした方が月に570円程度節約になるということです。ただし、これは1日2時間だけ設定を変えて比較した結果だそうです。 (大石邦彦アンカーマン) 設定温度を1℃下げるよりも風量を強めた方が節電になるということなんですね。 これはエアコンの仕組みを考えると、よく分かります。 設定温度を変えるには、エアコンの室外機に内蔵されている圧縮機を使います。 一方、風量を変えるには室内機の中のファンの回転が関係していて、どちらの消費電力が多いのかといいますと、圧縮機の方が圧倒的に多いんです。 この圧縮機の消費電力はエアコン全体の約8割を占めているので、消費電力が少ないファンの回転を使った方が得になるということなんです。 ■室外機に濡れタオルは“NG” 乾いて吸込口を塞ぐと運転効率悪くなる (若狭キャスター) ファンを回転させる方が何となく電気代がかかるのかなと思っていたんですが、違うんですね。 (大石アンカーマン) 実際に風量を強めますと、室内の気流が変わって、体感温度を1℃位下げる効果は得られるということです。 (山内アナ) さらに室外機に濡れタオルをのせた場合と、のせない場合を比較すると、のせない場合の方が消費電力が抑えられて、月に1020円程の電気代を節約できるということです。 (若狭キャスター) これも意外でしたね。
(大石アンカーマン) 室外機を冷やすと運転効率が良くなって節電につながるんですが、濡れタオルは乾いてしまって吸込口などを塞いでしまうと運転効率が悪くなってしまう。 なので、よしずなどで室外機に日陰をつくったり、打ち水をして室外機を冷やすほうがよいということです。 (若狭キャスター) 政府の補助がなくなると電気代が高くなってしまいますが、今回ご紹介したエアコンの節約術を活用してみてください。
CBCテレビ