「何に怒っていたんだろう」36年前の自分にツッコミ? 時任三郎が面白い
いまや、自身のPRに欠かせないツールとしてSNSなどインターネットを活用する芸能人は多い。時には不用意なつぶやきから、誤解が生じたり、炎上したりすることもある。 そんなツイッターで最近、静かな注目を集めているのが、俳優・時任三郎だ。フォロワーは約12万人と、芸能人としては特別多いわけではないが、出演中の日本テレビ系ドラマ「過保護のカホコ」の人気と相まって、いまそのツイッターも話題だ。
「過保護のカホコ」にヒロインの父を好演、ツイッターは番宣手段なのか?
「過保護のカホコ」では、高畑充希演じるヒロイン根本加穂子の父、正高役を毎週好演。加穂子を過保護に育てあげた母、泉(黒木瞳)に言いたいことがあってもなかなか言い出すことのできない情けない恐妻家ぶりが、なんともいえない、いい味をかもし出している。ドラマ自体のナレーションも、ヒロインではなく父が担っているのが特徴的だ。人気急上昇中の竹内涼真も加穂子の相手役で出演するなど、物語、演出、キャスト、すべてが揃っている。 そんな中、時任がツイッターで「あ、もうすぐだ!」と番組放送開始前に一言つぶやくと、今週などもなんと時速2544RT、リツイートの勢い順22位となってしまう人気ぶりなのだ。コメントにもドラマの面白さを絶賛する声や、「最終回までにパパのカッコイイところが見れることを期待してます」と励まし(?)の声も寄せられる。 なんだ番宣ツイートはどの芸能人もするじゃないか、と思われるかもしれないが、時任の場合はひと味違う。今週を例にあげると、前番組「鳥人間コンテスト」について「何かに挑戦する姿は美しい」とツイートしながら、「あ、出来ればチャンネルはそのままだとありがたい」として、カホコの宣伝につなげる。さらに、「あ、ついでに」と思いついたかのように自身のベスト・アルバムCDの発売告知まで、限られた文字数の中に妙にテンポよくおさめてしまうのだ。
36年前の自分にツッコミ? 視聴者からの指摘も実直に受け止め、真実を追求
ベスト・アルバムCDの告知をしている別のツイートでは、36年前のデビューシングルのジャケットと現在のジャケットを並べて投稿、上半身をはだけてカメラを睨んでいるような36年前の自分を「何に怒っていたんだろう(笑)」と自身でいじってみるなど、サービス精神旺盛。 さらに、カホコでのナレーションについて、「女王」を「じょうおう」と発音したら正しくは「じょおう」だと視聴者から指摘があったとツイート。「いろいろ調べたら『じょおう』がやはり読み仮名としては正しいらしい。ただ、慣習的には認められているという情報も。どっちなんだぁ~カホコぉ~」と本筋とは無関係なところではあるが、寄せられたコメントも参考にしながら実直に真実を追求。真面目さが垣間見える。 また、趣味が写真というだけあって、ロケなどの合間にパシャリと撮った何気ない写真もいい味が出ている。ツイッターのプロフィール欄には「自称『夕景マニア』時々『夕陽ハンター』たまに『ムーンハンター』公開した風景写真は壁紙等、個人利用であればご自由に。」と書かれてあり、これまたサービス精神旺盛なのだ。ちなみにカホコ放送開始前の7月9日にロケ地で撮ったという月の出の写真は、藍色の空に薄紅色の満月が浮かぶ素晴らしい一枚だ。また、他にもスーパームーンの写真などが「美しい」と話題になっている。 ネットの使い方は芸能人によってそれぞれで、故意に問題発言をして炎上を利用するケースもあるようだが、時任の場合は多くの人を喜ばせながら、何より時任自身が一緒になって楽しんでいるようだ。その気取りのなさが伝わってくるところが、好感度の高さを支えているのだろう。 (文・志和浩司)