北海道でクマの出没件数が減少 10年ぶりに山の「木の実」の生育が良好
HTB北海道ニュース
冬眠に備えて活動が活発になっているクマ。2024年は10年ぶりにエサとなる木の実が山で良好に育っていてクマの出没件数が減少しています。 ■鈴木麻友記者 「クマが1頭草むらをかけています、子グマでしょうか」 今年も出没が相次いだクマ。11月9日には岩見沢市で体長1メートル60センチのメスグマが箱わなにかかりました。いまは冬眠に備えクマの行動が活発になる時期です。ただ、今年は少し様子が違うようです。 ■北海道ヒグマ対策室・武田忠義主幹 「春から夏にかけての出没はあったんですけれど、秋の出没は大変少なくなっています」 「今年は全道的にミズナラ(ドングリ)をはじめとした山の実なりが良好な傾向で札幌近郊などは大体ミズナラ(ドングリ)は例年になく豊作の傾向にあるようです」 ■本間壮惟記者 「札幌市西区にある三角山登山道入口です、地面にはたくさんのドングリが落ちています」 道警や道によりますと、エサとなるドングリが不作だった2023年、クマに関する通報は4055件ありました。一方、2024年は山に木の実が多いからか、2536件にとどまっています。 ■登山客 「すごい多いです、去年は意外と少なかったんですけど、今年はこんなに下までなっているのは初めて」 ■登山客 「どんぐりがいっぱい豊富と何かで見て、それでクマが出没していないというのを見てちょっと安心していました」 のぼりべつクマ牧場では、こんなイベントが。 ■のぼりべつクマ牧場飼育員・坂元秀行さん 「ありがとう、いまからこぐまちゃんにあげるね」 11月末まで行われている「どんぐり割引」。ドングリを持ち込むと、その量に応じて入園料が割引になります。2024年は去年の2倍ドングリが集まっているそうです。 ■東京からの観光客 「本当に食べるんだなって、しかもいい音で」 ■のぼりべつクマ牧場飼育員・坂元秀行さん 「多い方だと10キロぐらい持ってきていただくことがあります」 「クマは冬の間、冬ごもりをするんですけど、その冬ごもりのために蓄える食料としてこの時期の大切な食べ物になります」 根雪をメドに冬眠するというクマですが、油断は禁物です。 ■北海道ヒグマ対策室・武田忠義主幹 「個体差がありまして、場合によっては1月になってからも行動するようなクマもいますので、鈴や笛などで音を出して人間がいることをクマに知らせる、それから複数人数で行動する、万が一の時のためにクプレーを携帯する、こういうような基本的な注意を守って事故がないように行動していただきたいと思います」
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