父親が突然倒れて…年収400万円「実家が農家」の男性が婚活中に家を継いで「激変」した意外な展開
農家だからこそ
日本仲人協会のデータによると、新潟県の結婚相談所に登録している農家の方の数は、登録者全体のわずか2%。農林水産省の「新潟県詳細データ」によると、新潟県にはおよそ86万世帯があるものの、そのうち農家の数は、およそ6万戸(約7%)となっています。 【写真】年収500万円以上の30代独身男性は「普通の男」じゃないんです そんな数少ない農家の方たちですが、日本仲人協会の見立てによると、婚活市場では一般的に避けられるイメージが強いとされています。婚活において、男性は特に年収や職業を重視される傾向にあり、このような結果になるのは当然とも言えるでしょう。 しかし最近では、むしろ「農家だからこそ」素敵な結婚ができた方たちがいます。 今回は、新潟県で日本仲人協会に所属している「結婚相談所ハピマリ新潟」さんから頂いた事例をもとに農家の婚活、そして地方の婚活についてお伝えします。 (個人の特定を防ぐため、内容は一部変更しています)
農業に引け目を感じていた
林田和義さん(仮名[以下同])は、新潟県の中堅企業で営業として働く年収400万円の36歳男性です。また彼の実家は農業を営んでおり、休日には頻繁に手伝ってもいました。少なくとも今までは、それほど結婚願望も強くなかったともいいます。 というのも、今まで実家が農家だと話すと、恋愛に発展しそうな女性であっても急に冷められることが多かったそうです。その事情は社会に出てからも変わらず、結果的に女性経験もほとんどなかったといいます。このため、「恋愛や結婚は自分には関係ないもの」と、最初から諦めていたとのことでした。 しかしこの頃、彼にちょっとした変化が起こります。休日に、友人家族と遭遇し、子どもや家族が羨ましく思ったそうです。それで彼は、ダメ元の心境ながら婚活を始めてみることにしました。 和義さんは決断力がありました。どうせやるならと、最初から結婚相談所で婚活を開始。幸いにも彼は容姿や立ち振る舞いは悪くなかったものの、どうしても実家のことを話す際にオドオドしてしまい、なかなか上手くいかなかったといいます。 そのような婚活を1年少々続けた頃、和義さんにとある不幸が訪れます。なんと彼の父親が突然に倒れたというのです。不幸中の幸いか、単なる過労が原因だったのですが、70歳近い父親が倒れるまで働く姿を見て、そして自分が幼い頃から父親が農業で養ってくれたことを思い返し、急に思うところが出てきたそうです。 その後、ほどなくして彼は勤め先を退職しました。その理由は、「父親の後を継いで、今後は専業で農業をするため」です。それどころか、農業法人まで立ち上げます。 その行動は、婚活にも活きることになりました。 ここまで振り切ったからこそ、自分の職業欄を農業に変更し、お見合いの際にも堂々と相手に職業を伝えるようになったのです。 その結果、相手は自分が農家だと分かったうえで会っているので、今までより格段にお見合いの結果が良くなったといいます。 そして彼が38歳の時、ついに運命の出会いが訪れました。 相手女性は同じ新潟県に住む30歳の方で、意外にも専業農家という点を好意的に捉えてくれたそうです。