大胆な露出にフェティッシュなアイテム…セクシーすぎるゴシックファッションがトレンドに?ファンからは批判の声も
「ゴシックは流行ではない」
この問題については、コンテンツクリエーターのモルガン・ウィンチェスターがTikTokに投稿した動画で触れている。この動画は現在74,000回視聴されている。彼女にとって、そして多くのフォロワーのコメントによれば、ゴシックは単なる流行ではないという。「ティム・バートンは、私たちの文化を表現した数少ない監督のひとりだった」と彼女は語る。そして続けて、「ゴシックであることは、規範に反する精神状態であり、世界観や『マージナル』とされる生き方を意味します。以前嘲笑され、侮辱されていたサブカルチャーを一般化し、正常化することはすごいことではない」と述べている。この意見には、24歳の学生マリーも共感している。彼女はティム・バートンの影響を受けた非常に暗いスタイルを青春時代から持ち続けている。「流行に乗ることになってしまうのはフラストレーションがたまる。オルタナティブファッションの原則は、まさに流行に従わないことなのに。このスタイルがかなり軽いものになり、ほぼ一般化してしまうかもしれない」と述べた。 反抗的なウェンズデー・アダムス、奇妙なエドワード・シザーハンズ、死体の花嫁エミリー......ティム・バートンが創り出したキャラクターや再解釈したキャラクターをよく知っているなら、これらが流行の犠牲になる姿は非常に想像しづらいだろう。2019年に雑誌「アンチドート」が指摘したように、ゴシックファッションは第一に「強力な政治的感情の受け皿」であり、「新自由主義への力強い抵抗」だ。より一般的には、消費社会と同時に生まれたパンクと同じく、現代のカウンターカルチャー運動のひとつである。ここでの理念は、資本主義に対抗することであって、それに屈することではない。 とはいえ、バートンコアの人気が高まることで、「自分たちのスタイルの服を見つけるのが難しい私たちには、むしろプラスになるかもしれない」とモルガン・ウィンチェスターは認めている。実際、その通りになっている。ポップカルチャーのアクセサリーを専門に扱うブランド「Loungefly(ラウンジフライ)」は、ビートルジュース専用のコーナーを設けている。また、ニューヨーク・ファッションウィークでは、フィリップ・リムが漆黒のドレスやセットアップを多数提案していた。一方で、ファストファッションブランドH&Mは、「ウェンズデー」からインスパイアされたコレクションを発表し、大きなリボンや黒いドレス、そしてクレリックカラーをベースにしたラインを展開している最終的には、グウェンドリンが言うように、良い知らせなのかもしれない。「中学生の立場になって考えると、彼女たちは自分の個性を堂々と表現できるようになると思う。そして、トレンドが過ぎ去った後には、誰も彼女たちを批判できなくなると思う」
text: Augustin Bougro (madame.lefigaro.fr)