地域の足、暮らし便利に 富山県高岡市野村の乗合型タクシー「のむタク」、31日から本格運行
富山県高岡市野村地区の予約制の乗合型タクシー「のむタク」が31日、本格運行を始める。同地区は地区別で市内最多の約1万8千人が暮らし、商業施設や医療機関が充実する一方、公共交通は手薄だった。車を持たない高齢者らが自由に移動できる環境を整え、活気あるまちを目指す。出発式が30日、同市蓮花寺の野村地域交流センターで開かれ、住民が「地域の足」の誕生を祝った。 のむタクは野村地区まちづくり協議会(腰雅信会長)が運営し、高岡交通(高岡市二塚、渡辺守人社長)が運行を担う。商業施設や医療機関、公民館の前など地区内外に計68カ所の乗降所を設け、1日6便を走らせる。 料金は1回500円(小学生200円、未就学児無料)。通信アプリ「LINE(ライン)」と電話で予約を受け付ける。年会費3千円の会員登録が必要。 出発式には住民約80人が参加。腰会長が「のむタクで外出を楽しみ、元気に毎日を過ごしてほしい」とあいさつした。渡辺社長が「利便性と安全を第一に考え、精いっぱいのサービスをしたい」と話した。セレモニーの一環で、住民を乗せた車両が会場を出発した。
同協議会は2022年6月から23年5月に実証運行し、導入に向けて停留所の位置や料金体系を検討していた。