鈴木千裕「新しい時代の入口がやっと開いた!」王座防衛の次は“師匠”五味隆典を拳で殴り倒す!【インタビュー】
圧倒的な破壊力の打撃と時代を変えようとする強烈なモチベーションで、“日本格闘技界・影の番長”こと金原正徳(41)を返り討ちにし、RIZINフェザー級ベルトの防衛に成功したチャンピオン・鈴木千裕(25)。日本のみならず世界からも注目を集める王者の次なる試合は、ホームリング・KNOCK OUTのビッグイベント『KNOCK OUT CARNIVAL 2024 SUPER BOUT “BLAZE”』(6月23日/国立代々木競技場第二体育館)で、師匠である五味隆典(45)と特別ルール(パンチのみ)で対戦する。 【インタビュー動画】鈴木千裕「恩返しは勝つこと!」金原正徳&五味隆典との試合を語る 格闘技ファンが鈴木と世界トップクラスの強豪選手との試合を熱望するなか、本人は「師匠を超えるのが恩返し。実戦で五味さんを越えられるのは今しかない。この戦いは、ある意味でPRIDE対RIZINでもある」と、この試合に並々ならぬ熱意を持って練習に打ち込んでいる。時代も価値観もSNSの声もすべてひっくり返す覚悟を拳に込め、2本のベルトを肩にかける二刀流王者に、その胸の内を聞いた。
■最強の挑戦者・金原正徳との試合で「ずっしりと構えなきゃいけねぇなって学びました」
――まずは先日の『RIZIN.46』のタイトルマッチの勝利、おめでとうございます!2週間ほど経ちますが、改めて金原正徳選手との試合を振り返って感じたことは? 鈴木:築き上げてきた歴史がやっぱすげえんだなって、試合が終わって思っています。こういう風に時代を作ってきた人なんだなって。金原選手も20代のときは無双して時代を変えて、今もトップに君臨している。時代は繰り返されるじゃないですけど、ちょっとずつ金原さんが時代を変えてきたように自分も変えていきたいです。どう変えていくかは“僕の色”によりますけどね。 ――王座を防衛したことで、鈴木選手の言葉に説得力や重みが増した気がします。 鈴木:試合を戦うたびに人として強くなりますし、責任というか覚悟が毎試合で変わってくるんですよね。だから、ずっしりと構えなきゃいけねぇなっていうのは金原さんから学びました。 ――最強の挑戦者といわれた金原選手に勝利したので、鈴木選手への注目度もさらに上がっていますね。 鈴木:僕は携帯電話の中で生きてないんで。苦手なんですよ、SNSとかああいうの。試合に勝って目の前にいる人が喜んでくれたらうれしいですし、道を歩いてる時に「試合良かったです!感動しました!」って言われたら「ありがとうございます!また頑張りますので応援お願いします!」って言えるし。逆に「あの試合はつまらなかった」って言われたら「ゴメンな、でも見てくれてありがとう。次は面白い試合をするよ」って言います。でも、ネットの声はそんなに好きじゃないですし、得意じゃないですね。 ――RIZINでもう戦いたい選手はいないのでは? 鈴木:でもやっぱり、王者になっても挑戦していきたいですね。RIZINをナメてるヤツらを倒したいです。 ――6月の『RIZIN.47』で対戦するクレベル・コイケvs.フアン・アーチュレッタの勝者と防衛戦をやってほしい、というファンの声もあります。 鈴木:それも分かるんですけど、RIZINに新しい風を吹かせたいんですよ。対世界というか、それこそ(Bellatorフェザー級王者のパトリシオ・)ピットブルとの試合だったり、価値のある試合をやりたいです。ベルトを防衛するかしないかで、チャンピオンでもレベルが違うんですよ。ベルトを取っても次に負ける選手がほとんどで、保持し続けられる人にはやっぱり理由があるんです。僕は1回防衛して説得力が出てきたのなら、1個挑戦したいです。 ――そのベルトをかけてアメリカで試合をしてもいい? 鈴木:それもいいし、日本でみんなが知らない強い選手とやってもいい。ピットブルとは因縁があって、僕は勝ってるのでこだわりはないですけど「もう1回やろう」ってうるさいんで、黙らせたいという気持ちもあります。ベルトを防衛したからには、次からは歴史に残る価値のある試合をやっていくって決めたので、簡単にできる試合はやらないです。 ――千裕選手は「毎月でも試合をやりたい」と公言していますよね。 鈴木:だから、自分が納得できる適任の選手との試合を組んでもらえたら、10連チャンでも何でもやりますよ。いま新しい時代の入口がやっと開いて、材料が揃ったので、ここから時代を作っていきます。 ――千裕選手が納得する相手を10人も用意できるか、マッチメイクする人たちが頭を悩ませそうですね(笑)。