「Aチャンネル」「おおきく振りかぶって」などの名作アニメが勢揃い、BS松竹東急のアニメ編成担当が語る“作品選びのポイント”
「おおきく振りかぶって」や「オーイ!とんぼ」など、様々なアニメ作品を放送しているBS松竹東急(全国無料放送・BS260ch)では、7月より新たに「文豪ストレイドッグス 第2期」と「有頂天家族2」の放送をスタートする。そこで本記事では、現在放送されているアニメ4作品と、新たな2作品の概要や見どころを紹介。さらに同局の編成部・京谷氏にインタビューも実施し、ラインナップの選定方法などについて語ってもらった。 【写真】「オーイ!とんぼ」の天才ゴルフ少女・大井とんぼ(CV:はやしりか) ■日常系アニメからスポーツアニメまで…個性豊かなアニメ作品を放送中 BS松竹東急では、毎週水曜夜11時30分~深夜0時にアニメ「Aチャンネル」を放送中。本作は、黒田bbによる同名4コマ漫画が原作で、4人の女子高生を中心としたゆるい日常が描かれる。突拍子もない行動で天然な性格の持ち主・るん(CV:福原香織)と、彼女のことが大好きなトオル(CV:悠木碧)、スタイル抜群だけど怖がりなユー子(CV:寿美菜子)、冷静なツッコミ役・ナギ(CV:内山夕実)が織りなす日常は、かわいさ満点で元気をもらえる作品に仕上がっている。 また毎週木曜夜11時30分~深夜0時で、BS初放送となる「ARIA the ANIMATION」も放送中。惑星改造によって生まれ変わった水の星「アクア」の観光都市、ネオ・ヴェネツィアを舞台に、マンホーム(地球)から修行にやって来た少女・水無灯里(CV:葉月絵理乃)が水先案内人の“ウンディーネ”を目指して日々奮闘する物語だ。絵のタッチの優しさやほのぼのとするストーリーは、“日常系アニメ”の原点とも言われている。 毎週金曜夜11時30分~深夜0時に放送中の「おおきく振りかぶって」は、ひぐちアサ原作の同名漫画を原作としたアニメ作品。中学野球で自信を失った泣き虫のピッチャー・三橋(CV:代永翼)が、高校の野球部で再起していく様子が描かれる。従来のいわゆる“スポ魂”とは異なり、登場人物たちの繊細な心理描写が随所に散りばめられている点が見どころだ。 そして、毎週毎週日曜朝7時~7時30分に放送している「オーイ!とんぼ」は、天才ゴルフ少女と元プロゴルファーを中心に物語が展開していく、ハートフルなゴルフアニメ。職も家族もすべてを失った元プロゴルファーの五十嵐(CV:東地宏樹)は、世間から逃げるように“日本最後の秘境”と言われる鹿児島県のトカラ列島へ移住する。そこでの島唯一の中学生・とんぼ(CV:はやしりか)と出会い、2人の運命が大きく動き出す――。ゴルフ好きはもちろん、ゴルフを知らない人でも楽しめる内容になっている。 ■明治時代初期を舞台に描かれる完全オリジナルアニメ「明治撃剣-1874-」を再放送 BS松竹東急では、現在放送中のアニメ「文豪ストレイドッグス」(毎週月曜夜11:30-深夜0:00)が6月24日(月)で最終回を迎え、7月1日(月)より同放送枠で「文豪ストレイドッグス 第2期」の放送を開始する。 本作は、孤児院を追い出された青年・中島敦(CV:上村祐翔)が、自殺嗜好のある太宰治(CV:宮野真守)や神経質な国木田独歩(CV:細谷佳正)ら、「武装探偵社」の社員たちと出会い、巷を騒がせる“人喰い虎”の退治へ同行を求められる――というストーリー。 太宰や国木田以外にも、江戸川乱歩(CV:神谷浩史)や谷崎潤一郎(CV:豊永利行)、宮沢賢治(CV:花倉洸幸)、与謝野晶子(CV:嶋村侑)、福沢諭吉(CV:小山力也)、芥川龍之介(CV:小野賢章)と、名だたる文豪が登場。それぞれの特徴をおさえた各キャラクターたちに加え、今をときめく実力派声優たちの名演技にも注目だ。 また同局では、6月25日(火)で「有頂天家族」(毎週火曜夜11:30-深夜0:00)も最終回を迎え、7月2日(火)より同放送枠で「有頂天家族2」の放送がスタートする。人気作家の森見登美彦原作の小説をアニメ化した本作。京都の下鴨神社、糺ノ森に暮らす下鴨家で、狸界の頭領である亡き父・総一郎の血を継ぐ4兄弟たちの物語が描かれる。 今回放送となる第2期では、3男の矢三郎(CV:櫻井孝宏)が、師匠である大天狗・赤玉先生(CV:梅津秀行)の世話のためにボロアパートに通っていたところ、赤玉先生の息子“二代目”が英国紳士となって百年ぶりに帰朝。そして、天狗界と狸界を大きく揺るがしていく――。 そんな本作では、狸や天狗などにフォーカスした“架空の京都”が、実際の京都の中に混在しており、このコントラストがアニメならではの魅力として描かれている。 そして、7月10日(水)には「Aチャンネル」が最終回を迎え、7月17日(水)より「明治撃剣-1874-」(毎週水曜夜11:30-深夜0:00)の再放送がスタートする。明治7年の東京府が舞台となる本作。元会津藩士の折笠静馬(CV:中村悠一)は車夫として働きながら、戊辰戦争で行方不明になった許嫁・澄江を探す日々を送っていた。しかし、大警視に“ポリスにならないか”と誘われ、次第に武士の心が再燃し始め――。 明治の時代背景を反映させながらも、個性豊かなキャラクターが多数登場し、抗争や人間模様も丁寧に描かれる本作は、予想外の展開や迫力満点のアクションシーンが見どころの完全オリジナルアニメとなっている。 ■アニメ編成担当・京谷氏 コメント「『見たい!共有したい!』と思ってもらえる作品選びを心がけています」 ――7月スタートのアニメ2作品(「文豪ストレイドッグス 第2期」と「有頂天家族2」)の見どころや注目ポイントを教えてください。 「文豪ストレイドッグス 第2期」については、なんと言っても太宰の過去!黒の時代。コレに尽きると思います。「有頂天家族2」については、100年ぶりに帰ってきた“二代目”から始まる騒動と、個人的には矢一郎です。 ――ラインナップがアニメファンから好評とのことですが、作品選びにおいてどういう視点でチョイスをしているのでしょうか? ありがとうございます!周年やなんらかの接点はもちろん考えつつ、男性にも女性にも世代を超えて幅広く受け入れられる作品を意識しています。また、昔の作品だからこそ、BS初放送作品になりえたりする作品も検討します。 私の中で、アニメは唯一「見たい!共有したい!」と思う作品は、チャンネルを探して合わせてくれるジャンルだと思っているので、視聴者の方がそう思ってもらえる作品選びを心がけています。 ――BS松竹東急のアニメ帯が特徴的です。視聴者にどんな体験をしてほしいですか? 最新ではなく、あえて深夜アニメが盛り上がり始めた頃の作品から、もしくはもっと古い作品から選定していること。また、全てのアニメ作品に字幕をつけて放送していることが弊社の特徴かと思います。 誰かにとっての青春そのものだったり、通過点だったり、思い出が詰まっている作品にもう一度、また当時は見逃してしまった、そもそもそのアニメをご覧になっていない若い世代の方々にも、BS松竹東急での放送が新たな発見、出会いの場となることも願っています。 ――7月以降、どんな作品が控えているのでしょうか。 年明けに弊社のみで放送した、つむぎ秋田アニメLabさん渾身のオリジナル作品「明治撃剣-1874-」の再放送や、引き続きの「おおきく振りかぶって」、「ARIA」シリーズ、その他、カッコよくてオシャレな作品や、可愛いけどそれだけじゃない!作品を準備しています。 最近「次は何の作品がくるんだ?」と話題にしてくださる方々も結構いらっしゃるみたいなので、発表まで予想しながら楽しみに待っていていただけると嬉しいです!