迫力を増す鈴木誠也【立浪和義の超野球論】
歩幅が狭く軸回転
打席の立ち姿にも風格が漂う
ペナントレースも終盤となっていますが、セ・リーグでは巨人が独走態勢に入っています。それを辛うじて追っているのが3連覇の2位・広島。差が少し開き、バティスタ選手のドーピング問題による離脱もありましたが、試合を見ていると、決して雰囲気は悪くありません。 その最大の要因が鈴木誠也選手の安定感だと思います。不動の四番から今は三番に回っていますが、変わらぬ勝負強いバッティングでチームを支え、打席の立ち姿にも風格を感じます。8月は打率.424(21日現在)と打ちまくり、打率はリーグダントツ。本塁打、打点も上位に来ています。 彼については、これまでも何度か書いていますが、レギュラー定着前の時代から「しっかりバットを振れる選手だな」と注目していました。振る、と言っても力任せに体を振りながら、ではなく、しっかりとした軸回転で強いスイングができるという意味です。体も年々大きくなり、スイングスピードもさらに上がっています。 鈴木選手の特徴は、ステップした後の歩幅が小さく、しっかり自分のポイントまで呼び込んでから軸回転でスイングできることです。私もそうでしたが、不調時は、このステップがどうしても・・・
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週刊ベースボール