ペットと飼い主に寄り添う治療を 漢方薬活用した「予防医療」故郷で動物病院開業し奮闘(鳥取・倉吉市)
山陰中央テレビ
大切なペットの健康をサポートする動物病院。全国的に珍しいとされる治療法で注目されているペットクリニックが鳥取県倉吉市にあります。飼い主の気持ちに寄り添う動物病院の院長を取材しました。 倉吉市の木原ペットクリニック。 木原友子院長 「お腹結構固いけど、しっかりうんちは出ていますか。食欲も変化ないんですよね?」 うさぎを抱えながら診察する木原友子さん。この動物病院の院長です。千葉県で獣医師をしていた木原さんは約15年前に倉吉市にUターン、2013年にこの動物病院を開業しました。 ウサギの飼い主 「私も抱っこ出来ないんだけど、この子は先生だけ当初から抱っこできるんです」 こうした動物に寄り添った治療を求め、県外から飼い主が訪れることもあります。 木原友子院長 「安心してもらいながら話している内に、そういえばとか、実はねとか、雑談みたいな感じで出てくると、その情報が大事とかはよくあるので」 特徴的なのが、全国的にも珍しいという治療法です。 木原院長 「漢方は小さい動物にも使える。現代医療だと、イヌやネコに比べると使える薬が少ない錠剤になっているので、普通のお薬みたいに飲めたり、シロップにしたり出来るので、扱いやすい」 漢方薬を取り入れた診療。9種類ほどの漢方を使っていて、1匹1匹の状態にあった薬を組み合わせて処方しています。木原院長は、漢方薬と適切な食事を組み合わせることで、病気を未然に防ぐ「予防医療」に重点を置いています。 この日、木原院長の姿は米子市にありました。ミニチュアダックスフントのアンちゃん(19)の様子を見るためです。 アンの飼い主 「いざ病気となると、歩けなくなった時に先生のところに相談に行こうと思って行きました」 約4年前にヘルニアと肝臓病を患い、木原院長のところで治療してきましたが、高齢になり通院できなくなったため、この日は、気にかけた木原院長が様子を見に来ました。 木原院長 「ベロの色もすごくいい色をしていますよね(体調が悪い時は)色が暗くなったり白くなったりとか、この子もそういう時もあった」 アンの飼い主 「指摘された当時は、肉球がとても冷たかったですね」 漢方薬での治療がアンちゃんの体質に合ったことで、徐々に症状が改善していったといいます。 アンの飼い主 「お陰さまで、ここまで長生きすると思っていなかったし、犬が元気がないと私自身も心が萎んでしまうし、元気の姿を見て元気をもらっています」 木原院長 「自分で自分の体を整えていく力を引き出しながら、ちょっとした不調や違和感の時にまずは漢方という位置になってほしいし、何かあってどうしようもなかったら現代医学の薬を借りるという順番になってほしい」 漢方薬という予防的なのアプローチで動物と飼い主に寄り添う木原院長。大切なペットの健康を守るため、日々奮闘しています。
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