「俺が何をした…」「呪詛やろ」

今回は、1009(寛弘6)年から1010(寛弘7)年の様子が描かれ、藤原賢子の成長と藤原惟規の死という、まひろの家族に関わる出来事に大きな注目が集まった。おめでたい出来事が続いたかと思いきや、一気に悲劇に見舞われる浮き沈みの激し過ぎるまひろ一家の運命に、視聴者の感情は振り回されまくったのではないだろうか。 注目度トップ3以外の見どころとしては、唐突に賢子の本当の父が左大臣・藤原道長と知らされる藤原為時や、相変わらず仲の良いF4と前回結成された四納言たち、急に大人となった敦康親王(片岡千之助)が挙げられる。 そして忘れてはならないのが、失意のうちに36歳の若さで逝去した藤原伊周だ。「俺が何をした…」というセリフに、「呪詛やろ」とツッコミを入れた視聴者は多いと思うが、ここまで伊周がネタキャラとして扱われるのは、『光る君へ』が最初で最後となるのではないかと思われる。伊周の退場のシーンは注視データ上でも伸び悩み、史実と同じく最後まで報われなかった。 また、公任さまにも注目が集まっている。子の日の宴で麗しい歌声を披露した藤原公任(町田啓太)が、SNSでは「公任さま、遠いのにお光になられているからすぐにわかる!」「公任さまが笏拍子を歌いながら鳴らすシーン、もっと観たかった」「公任は雅担当だな!」と絶賛されている。『光る君へ』の注視データでは、前半より後半の注目度が高くなるケースが多い。 伊周や公任さまのシーンも、時間帯によってはランクインしていたかもしれない。10月19日にEテレで放送冴えた『おじゃる丸』は、『光る君へ』とのコラボ。おじゃる丸の舞台であるヘイアンチョウにいつもの面々が迷い込むという興味深い企画だった。

きょう20日に放送される第40話「君を置きて」では、一条天皇(塩野瑛久)の体調が思わしくなく、宮中では居貞親王(木村達成)をはじめ、様々な思惑が交錯し始める。また、父である左大臣・藤原道長に反発する中宮・藤原彰子は激高し、父に思いをぶつける。次回は果たしてどのシーンが最も注目されるのか。 ■ REVISIO 独自開発した人体認識センサー搭載の調査機器を一般家庭のテレビに設置し、「テレビの前にいる人は誰で、その人が画面をきちんと見ているか」がわかる視聴データを取得。広告主・広告会社・放送局など国内累計200社以上のクライアントに視聴分析サービスを提供している。本記事で使用した指標「注目度」は、テレビの前にいる人のうち、画面に視線を向けていた人の割合を表したもので、シーンにくぎづけになっている度合いを示す。